こんにちは。主催者のシミズです。二月の別府鉄輪朝読書ノ会の案内をします。課題図書は田中小実昌の『アメン父』をとりあげたいと思います。一月は遠藤周作の『沈黙』をとりあげたところですが、キリスト教あるいは宗教について、もう一歩踏み込んで考えてみたく、この小説を選びました。舞台は戦前の広島・呉の傾斜地に十字架をもたないインディーズの教会を設立した父の話です。現在ヒット中の映画「この世界の片隅に」の原作でこうの史代氏が巻末に参考資料としてこの本をあげていたのには驚きました。ご興味ある方はホームページよりお申し込みください。
“父は肩肘はらないで大マジメだった”明治末にアメリカで久布白直勝牧師により受洗、昭和三年広島・呉市に十字架のない独立教会を創設、七十余で没した父。呉の三津田の山に父が建てた上段・中段と呼ぶ集会所(教会)、住居での懐かしい思い出や父の日記・著作等から“アメン”に貫かれている父の生涯の軌跡を真摯に辿る。息子から父への鎮魂歌。長篇小説。(「BOOK」データベースより)