大分・別府鉄輪朝読書ノ会

大分県別府市鉄輪にて毎月開催しています課題図書形式の読書会です。

無題

装置であるのは、むしろ小説の方なのです。装置でありながら、何の装置だか使用法がわからないものとして小説が存在しているのでなければいけない。(中略)小説という装置は、おそらく小説家にとってさえ、それが何に役立つか見当もつかない粗暴な装置であ…

【開催案内】第十七回 別府鉄輪朝読書ノ会

八月の別府鉄輪朝読書ノ会の案内をします。 八月は戦争について考えたく、塚本晋也監督によって映画化もされた 大岡昇平の『野火』を課題図書とします。 内容紹介(「BOOKデータベース」より)敗北が決定的となったフィリッピン戦線で結核に冒され、わずか数…

【開催報告】第十六回 別府鉄輪朝読書ノ会

第十六回の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。主催者のシミズです。今回は別府市で老舗のお味噌屋さんを営む坂本長平商店の坂本さんに写真を撮っていただきました。坂本さんは各地で写真の作品展を開かれています。ありがとうございました。 今回の課題図書…

広がる“読書ゼロ” ~日本人に何が~

広がる“読書ゼロ” ~日本人に何が~ - NHK クローズアップ現代+ li { display: inline-block; vertical-align: middle; margin: 0.2em; } .nhksns-icon-s img { width:24px; } .nhksns-icon-m img { width: 32px; } .nhksns-icon-l img { width:40px; } .nh…

読書は必要か不必要か

読書が必要か不必要かについての答えは、「あなたの読んだ本の中にだけ存在する」として「人類の多くが『本を読め』というのか、その答えが知りないなら本を読みなさい。あなたの答えは誰も持ってない」と解説したお母さん。答えが知りたくないのなら本を読…

【開催案内】第十六回 別府鉄輪朝読書ノ会

第十六回目の別府鉄輪朝読書ノ会の案内です。 七月は川端康成の『みずうみ』をみなさんと読んで行きたいと思います。 // // // b.length&&(e=b,document.cookie="csm-hit="+b+("|"+ +new Date)+m+"; path=/")}function n(){e=0}function h(b){!0===d[a.pageV…

【開催報告】第十五回 別府鉄輪朝読書ノ会

第十五回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。朝は大雨が降っていましたが、開催時には晴れてきて安心しました。 今回は安部公房の『砂の女』をみなさんと読んでいきました。作品の知名度でしょうか、いつもより倍以上の参加者が集まりました。ありがとう…

無題

「人間にもしか魂があるとすれば、おそらく皮膚に宿っているにちがいない。」 『砂の女』安部公房

無題

書くことが考えを生み、考えが言葉を探そうとする。 福岡伸一

【開催案内】第十五回 別府鉄輪朝読書ノ会

第十五回目の別府鉄輪朝読書ノ会は安部公房『砂の女』(新潮文庫)をとりあげます。 内容(「BOOK」データベースより)砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、…

【開催報告】第十四回 別府鉄輪朝読書ノ会

第十四回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。今回の課題本、メキシコの作家フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』をみなさんと読んでいきました。 短い作品に多すぎる登場人物、生きている者と死んだ者が語らい、過去と現在が交錯する70の断片からなるこ…

無題

1917年の今日はメキシコの小説家・写真家、フアン・ルルフォが生まれた日です。小説ペドロ・パラモはガルシア=マルケスに影響を与え、アルファグアラ社の催した20世紀最高のスペイン語作家を選ぶ投票で選ばれています。愛書家日誌‏ @aishokyo

無題

たとえ既に十分に知っていることであっても、口に出して語り、他者に伝えることによって、自分自身が新たな洞察を得る事ができる。他者からの反応によって何かを得るというのではない。心の中に熟した思念を内側に留まらせずに外に発散させる事自体が、新た…

倉敷・吉備路・奈義(緑の上の緑)

【開催案内】第十四回 別府鉄輪朝読書ノ会

5月の別府鉄輪朝読書ノ会はメキシコの作家フアン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』(岩波文庫)をとりあげます。5月28日(日)午前10時よりここちカフェむすびさんにて開催します。 内容(「BOOK」データベースより)ペドロ・パラモという名の、顔も知らぬ父親…

【開催報告】第十三回 別府鉄輪朝読書ノ会『草枕』夏目漱石

第十三回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。代表のシミズです。今日は開催して1周年の記念にあたり、みなさんで祝っていただきました。ありがとうございました。今回も一年前と同じく夏目漱石の作品『草枕』をとりあげ、みなさんと対話していきました。…

〈ゆふいん文学の森〉がオープンしました!

太宰治が東京の荻窪で下宿していたという〈碧雲荘〉。これが取り壊される危機にあったところ、湯布院で旅館業を営む橋本さんが引き取りを打診し、約2億円をかけて湯布院に移築したという偉業。それが〈ゆふいん文学の森〉としてこのたびオープンしました。…

働き盛りが読書しない日本

なにをもって読書と呼ぶのかわかりませんが、ビジネス書も小説も同じ読書体験とは思えませんが、とにかく日本の30代から40代の読書率が下がっているようで、原因としては長時間労働による疲弊とのことです。私も労働で疲弊している方だと思いますが、通勤中…

無題

われわれ人間が人間である、ということの意味は、生きているかぎり哲学や文学、歴史がつきまとう、ということである。これは人間の条件であって、たんに道徳を意識的に遠ざけても、そこに道徳は存在する。生きているだけでも、虚構にせよ真実にせよ、ひとは…

【開催案内】第十三回 別府鉄輪朝読書ノ会

こんにちは、代表のシミズです。今日から新しい年度の始まりですね。 4月の別府鉄輪朝読書ノ会は夏目漱石の『草枕』をとりあげます。おかげさまでこの読書会は4月で1周年を迎えます。昨年は夏目漱石の『こころ』をとりあげましたが、今回は九州の温泉宿、季…

【開催報告】第十二回 別府鉄輪朝読書ノ会

代表のシミズです。第十二回の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。今回の課題本は川上弘美さんの『真鶴』でした。 はじめに参加者の自己紹介を交えつつ作品の全体的な感想を聞いていきました。「気がついたら読み終わっていた」「共感できなかった」「以前か…

無題

理解とはつねに自分勝手な暴力で、こうしてみるとそれはもともとたしかにあった現実の、影絵芝居の、影絵芝居の、影絵芝居のようなものになってしまう。そしてまた、人はそれを気まぐれか必要に応じて再話する。 管啓次郎『本は読めないものだから心配するな…

【開催案内】第十二回 別府鉄輪朝読書ノ会

12年前に夫の礼は失踪した、「真鶴」という言葉を日記に残して。京は、母親、一人娘の百と三人で暮らしを営む。不在の夫に思いをはせつつ新しい恋人と逢瀬を重ねている京は何かに惹かれるように、東京と真鶴の間を往還するのだった。京についてくる目に見え…

別府大学~文学への誘い 特別講演「温泉と文学」

先日、別府大学で開催された特別講演「温泉と文学」にいってきました。以前、この読書会にも参加していただいた澤西祐典さんをコーディネーターに、芥川賞作家の藤野可織さん、吉村萬壱さん、玄月さんの三氏が、温泉地で読みたい本などを語る楽しい会でした…

無題

「私の人生の物語などというものは存在しない。そんなものは存在しない。物語をつくりあげるための中心などけっしてないのだ。道もないし、路線もない。ひろびろとした場所がいくつか、そこにはだれかがいたと思わされているけれど、それはちがう、だれもい…

【開催報告】第十一回 別府鉄輪朝読書ノ会

こんにちは。別府鉄輪朝読書ノ会主催のシミズです。先日、第十一回目の開催をしました。課題図書は田中小実昌の『アメン父』という入手しがたい作品だったにも関わらず、多くの方に参加いただいて嬉しかったです。ありがとうございました。 自己紹介を兼ねつ…

無題

読むことが、旅であると分かれば「正しい」読みなど存在しないことがすぐに気付くはずだ。同じ場所に旅をしても、人によって経験は全く違うように、一冊の本から感じることも異なってよい。むしろ、同じ光景を、言葉を二度見る事はできないのである。だから…

無題

一冊を通して読んでも何の感動も与えなかった書物が、ある頁をふと眺めていて強烈なインスピレーションを与える事がある。この事実は、読書という営みの本質を教えている。我々の生を照らし出す言葉との出会いは、意図して得れるものではなく、我々の思いを…

無題

人が作品を選ぶのではなくて、作品が人を選ぶ。 わたしは、偶然にも、私が何かしらの接点を持つことが出来たと思われる「良い小説」について、出来うる限り良い読者であろうとし、良い反響板であろうとしました。そしてそのような努力をすることそれ自体が、…

無題

小説では表現されるすべてが「思考」なのだ。 小説家 保坂和志

【開催案内】第十一回別府鉄輪朝読書ノ会

こんにちは。主催者のシミズです。二月の別府鉄輪朝読書ノ会の案内をします。課題図書は田中小実昌の『アメン父』をとりあげたいと思います。一月は遠藤周作の『沈黙』をとりあげたところですが、キリスト教あるいは宗教について、もう一歩踏み込んで考えて…

【開催報告】第十回 別府鉄輪朝読書ノ会

シベリア寒気団の南下によりここ鉄輪でも降雪となる中でしたが第十回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。今回の課題本は遠藤周作の『沈黙』。第十回目にふさわしい(偶然にも漢数字の「十」がクルスを象って…)作品となりました。 はじめにみなさんに全…

無題

「小説というものは、読者を癒すよりは危機へ誘い出してほしいと思う。」 池澤夏樹(小説家、詩人、アンゲロプロス映画の字幕者)

無題

かるく、かるく…というのは、たえず父が口にしていたことだが、かるい牧師というのも、とくにそのころでははやらなかったのではないか。(中略)なにもなくてかるいこと、からっぽを父はのぞんだのだろう。そして、人をからっぽにしてくれるのは、宗教しかな…

無題

「存在しない神に祈る」田川建三 田川建三(1935年生まれ)聖書学者、著述家 1965年から1970年に国際基督教大学で助手および講師として勤め、1970年4月に「造反教官」として追放される。チャペルで礼拝のとき講壇から「神は存在しない」「存在しない神に祈る…

【開催案内】第十回別府鉄輪朝読書ノ会

新年あけましておめでとうございます。年末年始、別府鉄輪温泉は県外からの観光客が増えてにぎやかになっています。鉄輪温泉は湯が熱めなので、浸かる前にしっかり湯かけして入りましょう。そうしないとかなり湯疲れしますよー。 さて今年最初の別府鉄輪朝読…

【開催報告】第九回 別府鉄輪朝読書ノ会

年内最後となる別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。今回の課題本は多和田葉子さんの新訳によるフランツ・カフカの『変身(かわりみ)』をとりあげました。 会のはじめにこの作品の全体的な感想を聞いてみました。「グレゴールはおれのこと」「今ではグレゴー…

無題

正確な読みというものがそもそも成り立たない対象に関しては、 不正確な読みが正しいのだ、ということである。 川村二郎『アレゴリーの織物』

【課題本の紹介】カフカ『変身(かわりみ)』

内容(「BOOK」データベースより) カフカの文学は、映像的であるという印象を与えながらも一つの映像に還元できないところに特色がある。『変身』のグレゴール・ザムザの姿も言語だけに可能なやり方で映像的なのであって、映像が先にあってそれを言語で説明…

【開催報告】第八回 別府鉄輪朝読書ノ会

朝からはげしい雷雨が続いていましたが、 無事に第八回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催できました。 今回は土曜日の朝9時半からの変則的な時間帯でしたが、 6名の方に参加していただき、対話をしました。 今回とりあげた作品は大江健三郎氏が20代の終わりに書…

【課題本の紹介】『個人的な体験』大江健三郎

内容(「BOOK」データベースより) わが子が頭部に異常をそなえて生れてきたと知らされて、アフリカへの冒険旅行を夢みていた鳥は、深甚な恐怖感に囚われた。嬰児の死を願って火見子と性の逸楽に耽ける背徳と絶望の日々…。狂気の淵に瀕した現代人に、再生の…

【開催報告】第七回 別府鉄輪朝読書ノ会

主催者のシミズです。 日曜日に第七回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。 いつもより参加人数は少なめでしたが、その分じっくりと一人ひとりの話が 聴けたように思います。 この日の課題図書は保坂和志氏の『残響』でした。 複数視点による視点の切り替…

人文学と自己

なぜテロリストに自殺攻撃ができるのかと考えれば、そこに「社会のため」という自己犠牲があるのは当然の話である。「社会のため」と思い上がった人間が、障害者を殺し、医療費を喰う重病人に死ねと言い、そして若者を死に追い込むのである。それよりも、徹…

【課題図書の紹介】『残響』保坂和志

あなたに会ったのも、会わなかったのも、すべて、この世界のなかでだった―。それぞれの孤独が共鳴しあい、日常生活を映すガラスの破片のような人々の世界が語られる、夜のように美しい小説。 「BOOK」データベースより 聴こえますか。もう一人のあなたの声。…

【開催報告】第六回 別府鉄輪朝読書ノ会

主催者のシミズです。 第六回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。 当日はあいにくの雨でしたが、多くの方にご参加いただきました。 ありがとうございました。 今回とりあげた本は川上未映子さんの『ヘヴン』です。 胸に刺さった、ヒリヒリした、川上さん…

開催より半年経って

簡単に消化できないからこそ、読む意味のある書物がある。そういう書物の言葉は、未消化のまま読者の心に留まり続けるからこそ、長い時間をかけて、読者の思考と経験の成熟とともに、少しずつ消化され続けてゆき、読者の心の滋養となり続けていくのだ。 山本…

【開催案内】第六回別府鉄輪朝読書ノ会

こんにちは。 九月の別府鉄輪朝読書ノ会の案内をします。 課題図書は川上未映子さんの『ヘヴン』(講談社文庫)をとりあげます。 最近も殺人事件に至ったケースもありましたが、テーマは「いじめ」です。 それまでの作風から大きく転換し直球勝負で挑んだ、 …

【開催報告】第五回 別府鉄輪朝読書ノ会

第五回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。 今回は八月ということもあり課題本は原民喜の『夏の花』をとりあげました。 暑い中でしたがご参加いただき、それぞれの思いを聴くことができました。 観察眼の鋭さ、人間の本能、嗅覚、文章がきれい、独特で読…

【開催案内】 8/21(日)『夏の花』 原民喜

現代日本文学史上もっとも美しい散文で、人類はじめての原爆体験を描き、朝鮮戦争勃発のさ中に自殺して逝った原民喜の代表的作品集。被爆の前年に亡くなった妻への哀悼と終末への予感をみなぎらせた『美しき死の岸に』の作品群、被爆直後の終末的世界を、そ…

【開催報告】第四回 別府鉄輪朝読書ノ会

第四回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催いたしました。 お暑い中、12名の方にご参加いただきました。 別府周辺からも多くの初参加者の方がみえられて嬉しかったです。 今回とりあげた作品は太宰治の『グッド・バイ』です。 新潮文庫のものは戦後の短編作品がま…