対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

たまには裸足で歩いてみるといいよ

大分市美術館の緑の空間、ガラスの向こうにある緑が好きだ 橋というものはここでは決して、一個の既に現にある岸から、向こう側のやはり既にある岸へと架けられる物ではない。そうではなくして〈橋〉自体が全く同時に、そしてそのままの姿で、流れを軽やかに…

【開催報告】第七十二回 別府鉄輪朝読書ノ会 5.29

あの朝に感じためまいにも似た感覚は、ずっと昔、小学校から帰るときに経験したのとおなじものだが、自分のもっともな思い出のひとつになっている。あれはいったい何だったのだろう?女の先生がぼんやりした様子で、ほら、そよ風よ、あれが見えないの?と言…

バラ vs バラ

個人的な欲望だけで築き上げた私設のバラ園を訪れる。ここまでものを造るのにどれだけの時間とエネルギーをかけたのだろうか。三十三年間かけて自身の夢想を宮殿として具現化した郵便配達夫シュヴァルを想起させる。今が見頃で5月と10月だけ一般公開している…

墓を食う

わたしは祈る。どうか、考えるということが、まばゆく輝く主体の確立という目的だけへ向かいませんように。自己啓発本や、新自由主義が目指す、効率よく無駄なく生をこなしていく人間像への近道としてのみ、哲学が用いられませんように。 『水中の哲学者たち…

【開催報告】オンライン・ソーシャルカフェ 5.21

オンライン・ソーシャルカフェを開催しました。 今回は「マインドフルネスって何だろう」をテーマに対話しました。 マインドフルネスが仏教由来なら、 「エンプティ(空)」とか「無」を目指すはずなのに、 なんで「フル」になっているんだろうという問いか…

【開催案内】オンライン・ソーシャルカフェ 5.21

◆「オンライン・ソーシャルカフェ 5.21」(オンラインのみ) 本屋に行くとマインドフルネスやキャンプ、焚き火などの書籍を多く見かけるようになりました。グーグルなどの会社がマインドフルネス瞑想を取り入れたり、日本ではサウナや温泉で整うことや一人キ…

複雑化の教育論

僕は子どもの複雑化を素直に喜ぶことは大人のたいせつな職務の一つだと思います。 複雑化は計測不能である。それがとても重要なことなんだと思います。 複雑化する時に起きているのは量的な変化ではありません。それは「表情の変化」「手触りの変化」「雰囲…

こども哲学の時間(中高生向け)を開催しました。5.15

こども哲学の時間を開催しました。最初にルール説明をして、それから問い出しをしました。 参加者のみなさんが今日問いたい問いは、 ・こどもと大人の違いとは? ・社会人とは誰なのか? ・日本人とはどんな民族なのか? ・マナーとは何か? ・私たちは、成…

中高生向けのこども哲学を開催します

◆「こども哲学の時間(主に中高生対象) 」先月に引き続いて、こども哲学を開催します。テーマは問いだしから始めて、参加者のみんなから問いを集め、多数決で一つに絞りたいと思います。たとえば、「普通って何だろう?」とか「自分らしさって誰が決めるの…

歌ってレコーディング体験!をしました。

今日は『歌ってレコーディング体験!』を開催しました。 みんなで歌って、語って、録音して聴いてみて、他の曲も思いつくままに歌ってみた。 ハモるって楽しい! 最初は大人だけだったけど、子どもたちも自然と入ってきた。 歌って、好きな曲について思い思…

価格設定はアートである

2022.5.2-8 月曜日 日曜日の夜にあるガキ使を10年以上ぶりくらいにテレビで見ているけど、全く面白くなっていることに驚く。YouTubeなどで過去のものを見ると面白いのだが、現在制作されているものの面白くなさは何だろうか、これは充分論考に値するものでは…

5月のスペシャルイベント①

◆「歌って、レコーディング体験!」今日歌うことを楽しもう! 歌って、レコーディング体験♩は、上手に歌うことよりも、「今」歌うことを存分に楽しむ企画です。そして、レコーディングにも挑戦します。今日は調子がよい、今日はあまりよくないなど、気分や声…

【開催案内】第七十二回 別府鉄輪朝読書ノ会

「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた。」 五月は以前この読書会で扱った川端康成の『眠れる美女』に着想を得て書いた南米のガルシア・マルケス最晩年の作品『わが悲しき娼婦たちの思い出』(新潮社)を…

意思から遠く離れて

最近、不登校の子どもたちの専門紙からインタビューを受けました。不登校の子どもたちもしばしば「意思が弱いから学校に行けない」と言われてしまいます。しかし、不登校の子どもたちも「学校に行かないことが自分の意思」とは言い切れないわけです。 行きた…