対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

その他

すでに老いた彼女のすべてについては語らぬために 青山真治

2022.3 あるいは彼らのもっている世界をなだめるには、殺人であるとか、それから祈りとか、それしかないという感じもどこかにあるわけですよ。 人間も動物も植物も天も地も、みんな同じように生き生きして自分を主張しようとしているということを、どうして…

青山先生を悼む

青山真治監督が亡くなったことをヤフーニュースで知った。 青山真治監督との出会いは25年くらい前になる。当時映画美学校(たしか前身は映画技術美学校)の1期生として私はお茶の水のアテネ・フランセ文化センターに通っていた。そのときの講師が青山真治氏…

御恵投いただきました

高校での哲学対話でご一緒したYさんから、 『子ども当事者研究 わたしの心の街にはおこるちゃんがいる』(コトノネ生活) を御恵投いただきました。 わかりやすいイラストで書かれていて、当事者研究とはどういうものなのか 楽しみながら理解できるようにな…

着る服がどんどん軽くなっていく喜び

mimosa 2022 ソクラテスは、話し言葉、つまり「生きている言葉」は、書き留められた言葉の「死んだ会話」とは違って、意味、音、旋律、強勢、抑揚およびリズムに満ちた、吟味と対話によって1枚ずつ皮をはぐように明らかにしていくことのできる動的実体である…

From Russia with Love

2022.3.13 Ooga Farm , mimosa 少女期のふしぎな眩暈花ミモザ 堺信子 ほととぎすの声こそ、恣意のまた恣意だった。歌が続くかぎりは、永遠も恐れるものではない。 古井由吉 鉄鉢の中へも霰 種田山頭火 2022.3.7-13 月曜日 ネコと遊んだ。 戦争があった。 火…

茶色い戦争ありました

台北市 国立故宮博物院「翠玉白菜」2018 幾時代かがありまして 茶色い戦争ありました 中原中也「サーカス」 2022.2.28-3.6 月曜日 あたたかい一日。春が近づいている。 録画していた「ぼくはしんだ じぶんでしんだ 谷川俊太郎と死の絵本」の番組を見る。すば…

「別府うかりゆ 歌のレッスン教室」のお知らせ

別府フリースクールうかりゆハウス 副代表の凜が 別府で歌レッスンを始めました♩ 興味のある方は申込みフォームにて、お問い合わせください。 副代表の凜が音楽教師の経験を活かして、うかりゆハウスで歌のレッスン教室を始めます。将来に向けた技術向上を一…

除名 せよ

そうならば宗教をはみ出した人々に肉迫するのに、念仏一宗もまたその思想を、宗教の外にまで解体させなければならない。最後の親鸞はその課題を強いられたようにおもわれる。 『最後の親鸞』吉本隆明 2022.2.21-27 月曜日 澄み渡った快晴。寒いが気持ちがい…

空想のゲリラ

「いろいろあったけど、よかったよかった」となる映画が多すぎる。本当はいろいろあったなら、人は取り返しのつかない深手を負い、社会は急いでそれをあってはならないものとして葬り去ろうとするだろう。人と社会の間に一瞬走った亀裂を、絶対に後戻りさせ…

心臓の鼓動を感じる場所

ひだり【左】 アナログ時計の文字盤に向かった時に、 七時から十一時までの表示のある側。 「明」という漢字の 「日」が書かれている側と一致。 また、人の背骨の中心線と 鼻の先端とを含む平面で 空間を二つに分けた時に、 大部分の人の場合、 心臓の鼓動を…

濁りの大切さ

剛力彩芽冬薔薇の束騎手に渡す トオイダイスケ 「私の中」に脳という器官が存在するのではない 「脳」の一部の機能として私が存在するに過ぎないのだ 『図書館の外は嵐』穂村弘 2022.1.31-2.6 月曜日 水道の設備業者の調査。 母屋に新たに露出配管を計画する…

歯の痛いナイチンゲールのように

刃はたちまち曇り、舌には明確な冷たさの果てに、遠い甘味が感じられた。 『金閣寺』三島由紀夫 2022.1.24-30 月曜日 今日からNHKの撮影。昨日までの雨はやんだ。 Sディレクターは晴れ男のようだ。 金閣のように厳密な一回性 『金閣寺』三島由紀夫 そう、文…

【開催報告】声の文化を楽しむ朗読部 1.29

朗読部を開催しました。 今回朗読した作品は、 ・「初恋」島崎藤村 ・「平家物語」 ・「夢十夜」夏目漱石 ※第一夜のみ どの作品も、凜々しい韻と響きがあり、 みなさん楽しみながら、味わいながら、朗読していきました。 他人の成長はすぐわかるけど、自分の…

【開催案内】声の文化を楽しむ「朗読部 1.29」

◆(新企画)声の文化を楽しむ「朗読部 1.29」声の文化、「朗読」を楽しむ会を発足しました。その名も「朗読部」。それも児童書などの読み聞かせではなく、文芸作品を中心とした大人の朗読練習会です。今回で3回目になります。 ○朗読課題図書1:詩『初恋』島…

わしらは侮辱のそとで生きています。

1994.2 Higashikoganei なぜ人間の生命を産み育て、その死をみとるという労働が、 その他のすべての労働の下位におかれるのか、 という根源的な問題がある。 この問いが解かれるまでは、 フェミニズムの課題は永遠に残るだろう。 上野千鶴子 最後の講義 2022…

含羞の彼方に

以前鉄輪朝読書ノ会に参加した女性Aさんが、男性Bさんの言った「男は優しい女が好き」という発言に怒りを覚えたというブログの記事を読ませていただいた。それは女にかける呪いの言葉だと。 私はファシリテーターとして現場で、AさんがBさんの発言に対して違…

社会も夢を見たい

春さきの風 中野重治 三月十五日につかまつた人々のなかに一人の赤ん坊がいた。 朝の八時半ごろ、赤ん坊は父親と母親とに連れられて、六人の制服と二人の私服といつしょに家の前の溝板を渡つた。夏場はこの溝板がごとごというのだが、この時はすつかり凍てつ…

寄贈いただきました。

A先生より「別府フリースクールうかりゆハウス」へ、 英語の辞書を寄贈いただきました。 ありがとうございました。 別府フリースクールうかりゆハウスでは、 教材などの寄贈を受け付けています。 お問い合わせは、以下のフォームからお願いします。 https://…

あたらしい年の青い光線

からだをほどくとほとけ 野口三千三 おしなべて生あるものは、金閣のように厳密な一回性を持っていなかった。 『金閣寺』三島由紀夫 2022.1.3-9 月曜日 朝起きて、軽く清掃をして、しずかに本を読む正月。 今は月末の読書会にむけて、三島由紀夫の『金閣寺』…

謹賀新年 2022年

あたらしい年。 いつも使っているドイツ製のデート印の年の部分を回し、そっと押印する。 年末から年始にかけて、天気もおだやかで、しずかな時を過ごした。 年末はうかりゆハウスで合唱のつどい。 元日の朝はむすびのさんで朝食をいただいた。 今年は別府フ…

さようなら2021年

一緒にフリースクールを運営する副代表の凜氏が、合唱のつどいの企画を立てて、 年末に別府鉄輪のうかりゆハウスで開催しました。 凜氏のかつての教え子のみんなが集まってきてくれて、 パートに分かれて練習をし、一緒に歌いました。 短時間の練習でしたが…

【ご案内】合唱のつどい 12.30

今年もあと、もうわずかとなりました。 どんな1年だったでしょうか。 今、公教育を見直したいという方々と集まって新しいフリースクールを別府鉄輪で作ろうとしています。その勢いで年末に「合唱の集い」というのを企画していまして、副代表で元教諭の凜さ…

集める、注ぐ

数学も、芭蕉のように歩むことはできないだろうか。 情緒は、感情と環境を区別しない。 森田真生『数学する身体』 2021.12.20-26 月曜日 大分トリニータの天皇杯決勝は負けたけど、すばらしい試合だった。 グッドルーザーという言葉を片野坂監督が語ったよう…

【開催報告】朗読部 12.18

うかりゆハウスの窓 第二回目の朗読部を開催しました。 今回は3人の少数でしたが,その分一人に回ってくる回数も読まれる作品も多くなり がっつりがっつり練習できました。 今回朗読に選んだ作品は3つ。 ・詩『あけがたにくる人よ』永瀬清子 ・古典『平家物…

廣川玉枝 in BEPPU「地獄祭り」

廣川玉枝 in BEPPU「地獄祭り」が鉄輪で行われた。 鉄輪でも蒸し湯前の広場が使われたというのが素晴らしい。 祝祭的空間である。 民俗学を多少知っている者なら既視感のある神さまたちが、 集まっていた。 南方的、折口の夢想したマレビトたち。 こどもたち…

【開催報告】第六十七回 別府鉄輪朝読書ノ会

もし神様がベッドを覗くことがあって、誰かがありきたりな動作で自分たちに酔っているのを見たとしても、きっと真剣にやっていることだろうから、笑わないでやって欲しい。 山崎ナオコーラ『人のセックスを笑うな』 今年最後の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しま…

大阪画

フェリーの出発まで時間があったので大阪の街をぷらぷら歩きながら、 徒然なるままに写真を撮った。 今日、北新地で火事のニュースがあったが、私のあるいたところだろうか。 放火という話もあり、心配である。 ここの歩道橋でビッグイシューを買った。 とて…

ココルームの朝、釜ヶ崎を歩く。

西成、釜ヶ崎の朝。 ココルームの屋上にあがって朝の空気を吸った。 都会の空気。 近くに見えるあべのハルカスと遠くに見え隠れする通天閣。 西側に見えるのは、ココルーム自慢の庭。 いつもはココルームで朝食をとっていたのだが、この日は休みと言うことで…

すべての革命はのるかそるかである

Osaka, 2021.12.6 エロいくらいの流線型 彼[遊歩者]にとってすべての街路は急な下り坂である W.ベンヤミン 2021.12.6-12 月曜日 ココルームの朝。睡眠時間は短いが爽快だ。 私は谷川俊太郎の詩人の部屋。女性二人は2段ベッドの子豚とひょうたんの部屋。 …

冬の京都 2021〜東寺ライトアップ篇

東寺の近くにホテルをとった。 夜にライトアップがあったので、疲労していたが少し休憩して向かった。 溜息が出るような美しさであったが、過剰な演出のような感じもして、もやった。 寝る前にヘルスアプリを見ると22.8km、歩数にして34,282歩の歩いた一日だ…