対話と人と読書|哲学カフェ大分

大分市で哲学カフェ大分を別府市で別府鉄輪朝読書ノ会を開催しています。

風は完璧に私を比喩とした。

2002.10 Seoul 壁の影が濃かった。壁から壁へ飽きることなく歩いた 人はどうして道を失うことの焦燥と脱出への冀求のみを語ってきたのだろうか、と考え始める。壁から壁へ、敷石の起伏と屈折に身をゆだねながら歩き続けているかぎりほとんど無限に歩くことの…

【開催報告】オン哲!8.15(オンライン哲学カフェ)

8月のオンライン哲学カフェを開催しました。 今回のテーマは「過去の行為をさかのぼって罰することとは?」でした。 SNSにおいて、過去の言動が永遠に「過去」になってくれず、いつも現前化した状態で表れるというインターネットの特性(書籍や手紙などなら…

【開催案内】オンライン哲学カフェ 8.14

◆「オン哲!8.14(オンライン哲学カフェ) 」 今回のテーマは「過去の行為をさかのぼって罰することとは?」です。国家レベルでは戦後75年経った今も続くナチスに加担した者への刑事責任の追及や、日本の周辺国への戦争責任など。個人のレベルでは、過去のセ…

くたびれた色気

2002.10 Seoul 町や人が活気に充ちているというより、いわく言いがたい疲弊を感じたが、よれたワイシャツや町の傾いた看板にくたびれた色気というものがあった。梶山季之が『性欲のある風景』で描いた高野山別院の大伽藍と色街が背中合わせにあった極楽坂の8…

8.6

大江健三郎『アトミック・エイジの守護神』と金在南『暗やみの夕顔』を読んだ。集英社の戦争×文学という一連のアンソロジー・シリーズは本当にすばらしいと思う。最初に原民喜『夏の花』。これ以外にない。2016年の8月の読書会で『夏の花』をとりあげた回は…

Never say never again / 次はない、なんて言わないで

2002.10 Seoul 知らない土地に見覚えのある雨が降った 偉大な思想家の思索の全貌を薄く広く要約的に紹介するだけの「入門書」は、結局、何に対しても読者を「入門」させてくれない。 神学者 山本芳久 月曜日 昨日の読書会に参加された方から、1日置いて考え…

【開催案内】別府鉄輪朝読書ノ会 8.29『桜島・日の果て・幻化』

主催者のシミズです。八月の別府鉄輪朝読書ノ会の案内をします。 会場のコロナ対策については消毒液の準備や常時換気などで対応をしています。マスクは各自でご準備ください。参加を希望される方はこのメールへの返信で構いませんのでお申込みください。事前…

Against the Day / 逆光

2002.10 Seoul 朝の鮮やかな国で この日通学途中の女子学生のスカートを翻らせた파람 パラム(風)はどこにいったのだろう どの道を行っても道ごとに落日があると知っていて,それを見たいのだかよけたいのだか,逆光の防砂林をぬけて目つぶしを射てくるものに…

【開催報告】別府鉄輪朝読書ノ会 7.25

何週間にもわたる裁判のあいだ、ぼくは何も感じなかった。 わたしはずっと、どっちみち誰にも理解してもらえないし、わたしが何者で、どうしてこうなってしまったかということも、誰も知らないんだという気がしていたの。誰にも理解されないなら、誰に弁明を…

【開催案内】新企画「オンライン・ソーシャルカフェ 7.23」

大運動会スタジアム ソーシャルカフェとは、社会の課題や問題点について語り合い、解決の糸口やヒントを見出し、より良い社会に近づくため、また民主主義の足場になるような対話型コミュニティを目指す試みです。不定期で開催したいと思います。今回は大運動…

人が待ち時間に空を見上げなくなったから、UFOの目撃情報が減った

私は「青く高い空」の章では、人が戦場でたおれるとき青い空を恋しがり、あそこに幸福があったと思うということについて話した。 小島信夫『私の作家遍歴』 2002.10 Seoul 一週間 月曜日 ウカリユハウスの壁面の塗装が大方終わる。思ったより白く輝いていて…

【開催報告】第六 本読みに与ふる時間 7.18

2005.12 Atami , kinomiya 六回目の「本読みに与ふる時間」を開催しました。本読みに与ふる時間とは、日曜日の朝に各自自分が読みたい本を読む、そんな時間をオンラインで他の参加者と共有する、ただそれだけのイベントです。読まれる本のジャンルは問いませ…

【開催案内】本読みに与ふる時間 7.18

tsukumi city , 2012 「本読みに与ふる時間」とは各自が日曜日の朝に好きな本を20分間読む、その時間をオンラインで共有するというだけの企画です。 【企画の概要】・各自が読まれる本は問いません。文芸書でもビジネス書でもお子さんと一緒に絵本を読んでも…

【開催報告】オン哲!7.10(オンライン哲学カフェ)

僕が現場と言うのは、たんに目の前にある場所ということではないのです。 『遠野物語』森山大道 七月のオンライン哲学カフェを開催しました。 今回のテーマは「諦めることとは」についてみなさんと対話しました。 仏教では「諦める」ことがポジティブな意味…

エリ・エリ・レマ・サバクタニ

ここにすべてがあるから、わたしは書くために遠くまで行く必要はない。 辻山良雄 鉄輪温泉渋ノ湯の裏手にある月を象った碑。どういう意味があるのか分からない 一週間 月曜日 暑い、蒸す、これはもう夏だ。クーラーつける。 昨日の韓氏意拳の稽古の残響、筋…

【開催報告】オンライン・シネマ哲学カフェ 7.3

久しぶりにシネマ哲学カフェを開催しました。 今回は2018年にカンヌの最高賞パルムドールを受賞した是枝裕和監督の 「万引き家族」を題材に、”人が人を大事にする、人に大事にされるって何だろうか”を テーマに参加者のみなさんと対話しました。 初めに映画…

青い卵、青い船。

なにはともあれ日記者は日記することで生きのびなければならない. 『累成体明寂』黒田夏子 鉄輪温泉渋ノ湯の裏にある、太陽を表した碑 一週間 月曜日 涼しい。雨曇り。 ブラジルの熱帯雨林に住むヤノマミ族(人間という意味)には雨の言葉が五十を超えるとい…

【開催案内】オン哲!7.10(オンライン哲学カフェ)

こんにちは。主催者のシミズです。七月のオンライン哲学カフェの案内です。 今回のテーマは「諦めることとは」です。ある禅僧の言葉を紹介します。”「諦める」の語源は「明らむ=明らかにする」。 仏教では、「物事の理(ことわり)をはっきりした上で、その…

【開催案内】第六十二回 別府鉄輪朝読書ノ会 7.25

「あなただったら何をしましたか?」 『朗読者』ベルンハルト・シュリンク 七月の別府鉄輪朝読書ノ会のご案内です。 七月は現代ドイツ文学で世界的ベストセラーにもなったベルンハルト・シュリンク『朗読者』(新潮文庫)を読んでいきます。 読むのは難しく…

One More Light

基本的に受け身を取れるのは、受け身を取れるように投げているからですよね。 光岡英稔 一週間 月曜日 夏至の日。晴れた夏至の日というのはあまり記憶にない。せっかくならと太陽を浴びたくて、無意味にあてもなく近場をドライブする。窓から入ってくる風が…

【開催報告】別府鉄輪朝読書ノ会 6.27『菜食主義者』ハン・ガン

お姉さん、…… 世の中の木がすべて兄弟みたい。 『菜食主義者』ハン・ガン(クオン) 六月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。 今回は初の韓国文学『菜食主義者』ハン・ガンをとりあげ、 みなさんと感想を交わしていきました。 登場人物への共感の度合いが…

【開催案内】オンライン・シネマ哲学カフェ 7.3

映画「万引き家族」 こんにちは。 シネマ哲学カフェを開催します。一本の映画を事前に見ていただき、その感想を話し合い、映画のテーマを深堀していくオンラインの対話の場です。今回選んだ作品はカンヌ映画際で最高賞を受賞し話題になった是枝裕和監督2018…

裸女のいる隊列

伝わらなくても、自分の中で生まれ発せられたことばは、とおとい。 伝わらないことばほど、あなたの中でしか生まれないことばで、なおさら、とおとい。 伝わることばがすぐれているというわけでは、ない。 それは便利だが、伝わらないことばには、そのことば…

【開催報告】オン哲!6.19(オンライン哲学カフェ)

鉄輪の石垣の間に生える野花がうつくしい オン哲!(オンライン哲学カフェ)を開催しました。 今回のテーマは「声」。 形としてはっきりととらえることができないテーマだったので、 みなさんと少しづつ考えを断章のように寄せ集め合いながら、 行きつ戻りつ…

【開催案内】オン哲!6.19(オンライン哲学カフェ)

オンラインでの哲学対話の案内です。 今回は「声」についてみなさんと問い考えてみたいです。 ◆「オン哲!6.19(オンライン哲学カフェ) 」 今回のテーマは「声」です。コロナの影響でオンラインが増えて他者の声を耳元で聞く機会が増えたり、動画サイトなど…

【開催報告】悩める教師のためのオンライン対話 6.12

学校の中に目的がないことを認める場所を作ることは、とても大切なことではないかと思っている。 『哲学対話と教育』「そういえば、結局のところ、対話するってどんなことだろう?」中川雅道(大阪大学出版会) 悩める教師のためのオンライン対話を開催しま…

【開催報告】第五回 本読みに与ふる時間 6.13

本読みに与ふる時間を開催しました。 梅雨の朝のひととき、短い時間ですが読書する時間を共有しました。 ご参加ありがとうございました。 今回みなさんの読まれた本です。 『哲学カウンセリング 理論と実践』ピーター・B.ラービ(法政大学出版局) 『彼女た…

腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)

花があちこちに咲いて草が生い茂っている季節は、猫にとって世界はどんな匂いの集合体になっているのだろうか。 『明け方の猫』保坂和志 一週間 月曜日 哲学カウンセリング、哲学相談について調べる。 積ん読のままになっているピーター・B .ラービ『哲学カ…

【開催案内】本読みに与ふる時間 6.13

こんにちは。主催者のシミズです。五回目の「本読みに与ふる時間」を開催します。 「本読みに与ふる時間」とは各自が日曜日の朝に好きな本を読む、その時間をオンラインで共有するというだけの企画です。参考までに前回の開催報告をリンクします。 kannawado…

夜の靴を探して

堕落した情報があるのではなく、情報それ自体が堕落なのだ。 ジル・ドゥルーズ『シネマ2 時間イメージ』法政大学出版局 一週間は一週間。 月曜日 五月が終わる。みなで訪れた国東の日が遠い昔のようだ。あのころに比べ、すでに日は鋭さを持ちはじめている。…