対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催報告】第十五回 別府鉄輪朝読書ノ会

第十五回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。朝は大雨が降っていましたが、開催時には晴れてきて安心しました。

 

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今回は安部公房の『砂の女』をみなさんと読んでいきました。作品の知名度でしょうか、いつもより倍以上の参加者が集まりました。ありがとうございました。

 

口の中が渇いてくる、皮膚がヒリヒリする、砂のざらざら感がする、汗ばんだ不快感があるといった身体的な反応が読んでいる間や読後に訪れるという感想が多く聞かれたり、登場人物や世界観の不気味さに対する嫌悪感こそが、多くの人を惹き付ける源ではないのかという意見もありました。物語の構想力、人物設定、舞台設定、広範な知識と文体が完璧な調和をなして作品をつくりあげている。この引きずり込まれる感覚は男性が結婚生活や仕事にもっているイメージなのではないか。労働の為の労働とは現代の労働観を象徴している。男は環境そのものを変えようとする、女は環境を当然なものとして受け入れる。男は望んで穴ぐらに入り込んだのだ。忘れられたい欲望、存在証明を消したい欲望。などなど、みなさんのさまざまな読みが聞かれました。

 

 

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今回むすびのさんから提供された料理は、サンドカラーで統一された!地獄蒸しの卵と奈良漬をはさんだパンにハモのすり身の玄米おむすびでした。美味しかったです。

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コーヒースムージーは見た目も砂っぽく、そして食感も見事じゃりじゃりしていました!

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むすびの田中さんから、料理の説明がありました。

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Mさんの付箋…。ここまで読み込まずともお気軽にご参加くださーい。

 

今回が理系の変人が書いた小説なら、次回は文系の変態、川端康成の『みずうみ』をみなさんと読んでいきたいと思います。7月23日(土)10時よりここちカフェむすびのさんにて開催します。ご興味のある方、ご参加ください。

 

お申し込みはホームページよりお願いします。

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