対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催報告】第二十三回 別府鉄輪朝読書ノ会

二月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。今回は遠く関西方面からの参加もあり、旅の途中での読書会というのもなかなか有意義だなと思いました。冬と氷と温泉と。今回は極寒の冬にぴったりの小説、アンナ・カヴァンの『氷』をみなさんと読んでいきました。

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最初に感想を聞いたところ、セカイ系のはしり、1960年代の作品なのに古さを感じない、酩酊する、夢の中にいるようだ、つかみどころがない、感情移入ができないなど、作品から拒絶されるような読みづらさがみなさんにはあったようです。そのなかでも、意味や理由、動機を問うてはならない作品なのではという意見もありました。f:id:kannawadokusho:20180225195340j:plain

むすびのさん提供の軽食は、エビアンの水(氷河期に形成された地層を通過して流れた硬水)で淹れた凍頂烏龍茶、どの登場人物たちにも名前がないのにかけて、名前のない丼(ごま油で揚げた鳥もも肉に玄米)でした。たいへん美味しかったです。

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みなさんと感想をシェアする中で、意外に笑えるというのか作品内のいろんな矛盾や飛躍をまともに考えると笑えてしまう場面が多いことにも気付き、想定外でしたが笑いの絶えない楽しい回になりました。

 

今日もご参加ありがとうございました。3月は吉村萬壱さんの『ボラード病』を読んでいきたいと思います。