三月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。ここのところ雨が続いていましたが、今日はとてもいい天気でした。
今回とりあげた課題図書は吉村萬壱さんの『ボラード病』です。みなさんの読みを聴くたびに、作品の思いもしなかった相貌があらわれて、戦慄が走りました。
ドリンクはボラード(港にある船を繋留すための鉄製の杭)を連想イメージして、赤木圭一郎→ポパイ→ほうれん草、バナナ、リンゴのジュースでした。
軽食の方は、なんと作中にも出た魚肉ソーセージを使ったサンドに味噌汁でした!むすびのの田中さんは、いつか魚肉ソーセージを使ったメニューを提供したかったようで、作品に魚肉ソーセージが出てきたときは喜んだそうです。たいへん美味しかったです。
誰が正常で誰が狂っているのか、決定的な情報は最後まで伏され、作品の構造自体もこれは拾った手記ではないのかという疑惑も。みなさんの意見を聴くたびに〈分かる〉から遠ざかっていく、そんな不可思議な小説でした。
外では桜が5分咲きくらいでした。
次回でこの読書会は2周年を迎えます。夏目漱石『彼岸過迄』を読んでいきます。参加希望の方はホームページよりお申込みください。