対話と人と読書|哲学カフェ大分

大分市で哲学カフェ大分を別府市で別府鉄輪朝読書ノ会を開催しています。

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その4「のぞみ作業所」

 

 

 

地名

 

この地図が表している地域には三つの名前がついています。

西成、あいりん、釜ヶ崎

最初の「西成」は行政区の名前です。この名前が全国で一番よく知られています。

二つ目の「あいりん」はこの地域に対して使われる公的な名称です。

0.62平方キロメートルの「簡易宿泊所街」を指します。

行政やメディアは基本的にこの名前を使います。

三つ目の「釜ヶ崎」は今は実在しない地名です。

しかしこの地域が担ってきた寄せ場としての役割を重視する人びとには

今でも好んで使われています。

 

 

このまちについて

釜ヶ崎は、日本の高度成長期を支えるために

安価な肉体労働者の供給源として

国の施策によって人工的に作られたまちです。

はじめて訪れた日本の若い人たちは、

「日本にこんなところがあったのか」と驚きます。

 

ココルーム制作「釜ヶ崎アーツガイドマップ」より

 

 

 

次はのぞみ作業所に向かいます。

 

過剰ともいえる規則的な風景が多く見られ、

収容という言葉が思わず出てしまいます。

 

 

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一方でまたその規則性に抗うような崩れた風景も

いたるところで見られます。

 

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のぞみ作業所に着きました。11時ごろ。

ここは高架下にあるため、南海電車の通過する音が定期的に響きます。

 

 

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お話を精神保健福祉士の釆井さんに伺います。

 

のぞみ作業所は主にアルコール依存症の方の支援をしている事業所です。

この地域のアルコール依存症の問題は深刻で、

通りを歩いていても朝から酩酊している方を多く見かけます。

 

対症療法的に治療していくのではなく、

根源的な「心のしんどさ」「生きづらさ」に向き合っているとのこと。

またここでも「居場所」という言葉が聞かれました。

 

 

アルコール依存症は回復する病である

②障がいであるという理解

③アルコールへの依存(Addiction)から人とのつながりへ(Connection)

この3つを大切にしていることとして挙げられました。

 

 

実際に作業をしているところを見せていただきました。

みなさん黙々と作業しておられます。

職人的な身振りで無駄がなく、手慣れているようでした。

こういう実際の作業場というのを見たことがなかったので、

少し緊張しました。

 

和椅子や布ぞうりが丁寧につくられていました。

やさしい肌ざわりで京都のカフェや区役所の福祉の店などで販売しているそうです。

 

 

 

 

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釆井さん、お忙しいところ、ご対応ありがとうございました。

 

 

午前の部はこれで終わりで、ふたたびココルームに戻ります。

 

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有名なガード下のホルモンやまきです。

食べたかったのですが、昼も夜も人がいっぱいで入れませんでした。

 

 

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いろんなところに酒を売っている自販機や居酒屋があり、

釜ヶ崎は酒への誘惑が多い町だと思います。

この土地で酒を止められたら、どこでも止められるという

釆井さんの言葉を思い出します。

 

 

 

5につづきます。


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