この突然の不確かさは、すべての男が味わうものなのだろうか。
『ストーナー』ジョン・ウィリアムズ(東江一紀訳)
一月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
今日は女性4名男性3名の参加者で、
ジョン・ウィリアムズ『ストーナー』(作品社)をみなさんと読んでいきました。
この読書会の機会がなければ読まなかった、感動した、紹介してくれたことに感謝
という感想が多く聞かれましたね。
他にも。
起伏の少ない単純なストーリーなのに引き込まれる、スリリング、ワクワクした。
人生にイフはなく、すべてに必然がある。恋に落ちるように。
戦勝国もまた傷ついていることにショックを覚えた。
人生のイベントと研究への没頭とそうでないときの関係性が予想と違って面白い。
一人の人間が「偏屈者」としてできあがっていく過程がわかる。
強く夫に支配して欲しかった妻イーディス。
冬が主な舞台だが、死ぬときは爽やかな夏、光や風の明るさのなかで死ぬ。
ラストを読んで自分が死ぬときはどういう気持なんだろうと思った。
***
僕はこの小説を読んで、人生における「悲しみ」の意味が大きく変わりました。
悲しみになかに、折り重なるように希望や光もあるんですね、そういえば。
忘れがたい読書体験となりました。
八朔のヨーグルト。さっぱりとし、苦みもあって、この作品のよう。
ご参加ありがとうございました。
今年の暖冬を象徴するかのように、
おとなりの冨士也ギャラリーでは梅の花がもう咲いていましたよ・
立ち寄ってぜんざいをいただく。
次回は古典、松尾芭蕉の『おくのほそ道』を読んでいきます。
参加されたい方は、ホームページよりお申し込み下さい。
聴くだけの参加でも構いませんよ。