悩める教師のためのオンライン読書会を開催しました。
現役の先生の方もそうでない方も集まって対話の場をもちました。
今回もとりあげた本は、苫野一徳×菊池省三『学校は、何をするところか?』
テーマは〈ほめる〉ことについてでした。
〈ほめる〉ということに関して、
ほめられると嬉しいという感情や自信がつくという効能は認めつつも、
評価や権威(上から下)に基づくものであり、
ほめることを軸に据えた教育は、
古めいてきているとの指摘がありました。
ほめる/叱るがないこと、そもそも評価が存在しないこと、
ありのままを受け入れるということ。
いくつかのフリースクールやオルタナティブスクールの事例を通して、
語られていきました。
私が驚いたのは、評価を受けない教育を長く受けてきた子どもは
ストレス耐性が強く、またコミュニケーション能力も高いという実例でした。
同質性を求めず、多様性を保持し、群れも作らず、居場所をたくさん作れると。
時代の変化に公教育がついていかず、いまだに妙な校則で縛ったりする話などあり、
なにかを新たにしていくよりも、今あるいらないこと、無駄な指導をやめていくことが
早いと麹町中学校を例に話される方もいました。
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参加者の方からの感想として、
そもそも「学校は、何をするところか?」などの問いや、
理念そのものについて考える機会がないので、
オンラインでもこういう学びの場は貴重であるということでした。
現場でこそ、理念を考える必要があると。
また学校では生徒も先生も疲れていて表情も暗いが、
オルタナティブ・スクールなどでは、生徒も先生も自分と向き合う時間があるとも。
今回も非常に有意義な時間が過ごせました。ご参加ありがとうございました。
対話の中で出た、いくつか参照になるサイトなどを以下にリンクします。
また対話の場でお会いしましょう。
*山口さんのデモクラティックギルド蒼穹
democratic-guild-soukyuu.jimdosite.com
*きのくに子どもの村学園
*アメリカのサドベリースクール
*イギリスのサマーヒル
*フォルケホイスコーレ/デンマークにある〈人生のための学校〉。