地面では傷ついた兵士の呻き声や泣き声が聞こえるのに、小鳥たちはまったくそれに関心がないように、ひたすら楽しげに鳴き声をかわす。
『深い河』遠藤周作
第五十七回の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
今回の課題図書は『深い河』遠藤周作でした。
キリスト教などの宗教の知識を補い合いながら、
信仰や救済について、愛や誠実さについて深いところまで話しができ、
充実した回になりました。
神なしでは救済はないのかという問いに対して、
鳥(世界)は人間に関心がない、このことこそが救済だという発言。
この作品のとらえている射程は信仰から始まり無神論まで達しているとの発言も。
ここまできて時間となりました。
むすびのさんの作品にヒントを得たお食事の数々、
鯖のムニエルのスープカレー、オニオンスープ、
幸せな時間を共有できました。
対話のなかで「生活と人生」の違いの話が出て、
この読書会は「人生」の部分に関わる貴重な対話の場としても
捉えられるのではないのかと、主催者として思いました。
ご参加ありがとうございました。
みなさんと読んでいきたいと思います。
参加希望者はホームページよりお申し込みください。