おれはひとりの修羅なのだ 宮沢賢治
2021.11.29-12.5
月曜日
オカユは地域猫としてもいろんな人に愛され、
顔の状況を見て沢山の人が心配してくれる。
鉄輪温泉の駐車場という空間が、憩うベンチが、
無為の共同体と形作っている。ごく自然に。
心配して自主的に病院に連れて行かれる可能性が高いため、
「病院に通院中です。オカユ」の札をつくって首に掛けた。
火曜日
図書館へ。
新訳の『波』が借りられた。
どの筋も岸辺に近づくほどに高まり、高く盛りあがり、砕け散り、しぶきの白いヴェールで砂浜のあたり一面を払う。波はしばしためらい、そして無意識のうちに息をする眠り人のごとく、深い吐息を漏らしながらまた退っていった。水平線上の暗い一線は、まるで古いワインボトルが澱を瓶底へと沈めガラスの緑色になりゆくように、しだいに鮮明になる。そのむこうの空もまた、白色の澱を沈めたかのように明るむ。あるいはまた、水平線のしたにうずくまる乙女の腕がランプを高く掲げ、扇の羽根にも似た白や緑や黄色に広がる光の筋を、天空に放ったかのように。彼女がランプをさらに少し高く差しあげると、大気は繊維のごとくなり、繊維は赤に黄色に燃えあがりゆらめきながら、まるでけぶる炎がかがり火から燃えでるように、碧の水面からひき剥がされてゆく。燃えさかる…
『波』ヴァージニア・ウルフ
冒頭、ずっとずっと書き写したい、散文の愉楽
水曜日
December
今年もいよいよあと一ヶ月。
昨日から強風がすさまじい。
風が強い日というのが一番苦手だ。
コンタクトだから目が痛くなるし、気圧の変化のせいか調子がとりにくい。
「保護猫旅館 にゃんたまチャンネル」さんから、オカユをかわいく撮っていただいた。
木曜日
フリースクール立ち上げのための定例打ち合わせ。
鉄輪ウカリユハウスにて。
・いろんなところが使っている”居場所”という言葉は使わない方がいいんじゃないのか。自然に、結果的に”居場所”と感じてもらえれば良い。
・不登校の生徒ははじめは勉強が原因で不登校になったわけではないのに、後々勉強の遅れが学校へ戻りにくくさせている原因になっているのをどう考えるか
・学習のなかに「対話」をいれていくにはどうすればいいか
などなど話し合った。
金曜日
大阪へ別府港からフェリーさんふらわあで出発!
何年ぶりかで海を渡る。
オカユの世話は母がしてくれることになった。
有り難い。
またその経過は別立てで綴っていこうと思う。
土曜日
仲間とは一足早く出たので、一日はフリーに。
日曜日
朝京都を出て、尼崎、立花で仲間と合流する。
師の赤井さんの運営するぐれいぷハウスを視察するためだ。
朝は中川雅道さんの主催するP4C(こども哲学)にそのまま参加する。
午後からはずっと赤井さんと現状や展望など話し合う。
私にも一緒に参加した仲間にもたくさんの気付きがあり、
消化しきれないところもあり、書きながら省察したいと思う。
とにかく大きな衝撃を受けた。
夜は釜ヶ崎ココルームに宿泊。
新世界で串カツなどを食べつつ今日の振り返りをした。
言葉にできることも言葉にできないことも、話し合った。
話しの続きをした。