対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

集める、注ぐ

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数学も、芭蕉のように歩むことはできないだろうか。

 

 

情緒は、感情と環境を区別しない。

 

 

 

森田真生『数学する身体』

 

 

 

 

 

2021.12.20-26

 

月曜日

大分トリニータ天皇杯決勝は負けたけど、すばらしい試合だった。

グッドルーザーという言葉を片野坂監督が語ったように、

負けるという言葉の意味を変えた。

 

 

 

 

火曜日

車検の日。痛い出費。

 

マンガ倉庫に寄って、カードゲームや小倉百人一首、『数学する身体』などを買う。

百人一首の文化など忘れていたが、ここには朗読や暗記が運動とうまく融合されている

希有な知的遊戯だと思った。CDがついているので、二人居ればできる。

 

 

 

水曜日

冬至である。

もっとも陰が極まる日。

ラジオが、大分の今日の日の出が午前7時13分、日の入りが午後5時11分。

日長は9時間57分で、夏至の頃と比べると4時間以上短いと告げる。

 

冬至だからか知らないが、眠い。

ぽかぽかしていた一日。

 

 

フリースクールの話をしにSさん邸へ。

哲学カフェにも参加してくれていた息子さんがいつの間にか有名ラッパーになっていた。

 

【Skaai vs Fuji Taito】ラップスタア誕生 4thステージ Skaai 新曲披露 - YouTube

 

 

木曜日

ZoomでRさんと打ち合わせ。

パンフレットのチェックバック。

形が定まりつつあるので、フリースクールのホームページも徐々に進めていく。

メースアドレスやホームページアドレスで「ukariyu」というのが使えるのが嬉しい。

どこかと被っていたら、使えないから。

 

 

遠くに住む友たちに年賀状を書いて送る。

メールアドレスも知らず、一年に一回だけの交感だが、

「おれはなんとか生きている」というのを伝える唯一の場だったりする。

 

 

 

金曜日

鉄輪は地熱のせいか、真冬でも蚊があらわれる。

夏ほどの勢いはないが、寝ているときなどぷ〜んと耳元で鳴ると鬱陶しいので、

蚊除けのものは年中欠かせない。

 

 

 

土曜日

クリスマス。

 

彼女とピザをつくって過ごす。

うまく膨らんで生地も美味しくできた。

 

プレゼントは本の交換。

坂口恭平氏の『土になる』をプレゼントしていただき、

僕はターシャ・テューダーのイラストと詩集

「心に風が吹き、かかとに炎が燃えている」を贈った。

 

本を贈り合うというのが文化として根付けばいいのにとも思う。

義理本とか。

 

 

日曜日

気温の下がった一日。

鉄輪に雪がちらついた。

 

朝、本読みに与ふる時間をオンラインで開催。

黙々と本を読んで過ごす時間のかがやかしさについて思ふ。

 

冬はオカユと一緒に寝ることが多い。

ちいさなしあわせ。

 

今年もあと5日ほど。

 

 

 

僕は土と再会して、土と初めて出会ったその瞬間と再会し、もう人前に出て話したりする気が一切なくなった。もっともっと僕が近づくべき場所があって、土と触れることは僕の作品をつくるためのスパイスとかそういうことじゃなくて、僕はここで生きるんだ、ここで生きて、ここで得たことがただ作品として漏れ出ていくだけなんだと確信している。『土になる』坂口恭平文藝春秋