対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

W・B・イェイツのように、私は他の人々の庭を楽しむのだ。

 

 



 

窓から外を見ると、あらゆるものの間の距離が消え失せ、夜明けの光の中ですべてが新たな眼で見つめられた。J・クリシュナムルティ

 

 

 

2022.7.25-31

月曜日

ケアを中心としたこども哲学の可能性についてずっと考えている。

しかしケアというものがなんなのか、とらえがたいものがある。

わたしにとっては「愛」というほかないものだが、違う言葉でも言えるはず。

 

 

ハワイのこども哲学p4cを始めたDr.Jの思想の源流にクリシュナムルティがいることを

知って嬉しかった。わたしが別々のところで、遠くから近くから求めていたことが、

繋がったような思いだ。

 

 

 

火曜日

友人がspotifyで「Deep Cuurents」という番組名で

哲学的な思索を一人語りする番組を始めた。

しばらくは旅をテーマにするようだ。

間といい、リズムといい、声といい、YouTubeには見ないもので、

とても居心地が良い。

もし興味のある方がいれば聴いてください。

 

open.spotify.com

 

海流には、一年かけて地球を回るものもあります。この時間では、Takaがそのゆっくりした流れに沿うかのように、テーマについて哲学的に考えます。 時間のある時に立ち寄って聞いてください。Taka

 

 

 

加藤智大の刑の執行を知る。

 

 

 

水曜日

フリースクールでラッピングアレンジ講座を開催する。

こどもに対する学びについて、少しずつ見えてくるものがあるが、

プログラムは難しすぎてもいけないし、簡単すぎてもいけない。

今回は紗良さんの絶妙な配合で素晴らしかった。ありがとう。

 

 

 

木曜日

8月にある高専のプロジェクト学習にアーダコーダのOさんからお誘いをいただき

哲学対話をする、その打ち合わせをオンラインで。

自分の経験に根ざした哲学対話を模索しよう。

 

 

家の裏手の古い鉄筋コンクリートの建物が解体工事をしている。

律儀に時間を守って9時から、いくつかの休憩をはさみながら17時まできっかり。

騒音はともかく震動がひどく悩まされる。それがなにか暑さと掛け合わされる。

早く終わって欲しい。

 

 

金曜日

日曜日の鉄輪読書会のために『夏物語』を読み直す。

小説とは何か、そのリフレクションがあるのが純文学だとおもう。

『夏物語』はそれに満ちている。震える。小説というものをわしづかみにできる。

わしづかみされているのは、世界のほうか私のほうか。

日曜日が楽しみだ。

 

 

土曜日

一日フリーだが,やることは山積している。

そして,できることは意外に少ない。

 

 

日曜日

別府鉄輪朝読書ノ会を開催する。

素晴らしく、熱く、あたたかい時間。

本の感想を交わすだけで、生きているという実感を感じるのは、

そこには嘘偽りのない生身の言葉があるからだし、

またそのような言葉が言える場所として、ここが機能しているということでもあろう。

とてもよかった。

 

 

夜、遠くで花火が鳴る。

わたしにはいつも花火は夏の始まりというより、終わりを予感させる。

 

 

あ、哲学対話における「ケア」とは単純に、耳を傾けるということではないのか。

これが最重要ではないのか。

 

 

 

パレーシア

率直に話すこと、じぶんを見せることは、じぶんへの関係、他者への関係、話すことを通して明らかにされることがらへの関係、これら三つの関係が真のことばとして折り重なる行為なのだ。

 

『こどものてつがく』「フィロ、ソフィア、イエス!」本間直樹