対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

旅の記憶〜山口宇部へ 8.4-5

窓から見える田園の風景は夏そのものであり、また本州を感じさせるものだった。



 

 

 

 

哲学対話のファシリテーションのために別府から宇部へと旅する。

 

 

旅というか移動なのだが、それでもすこしは旅だった。

 

大分県外を出たのは、昨年12月の京都・大阪以来だった。

 

旅をしないと脳が錆びていく感じがある。

 

旅をして、頭の風景をシャッフルしたい。

 

見覚えのない山の形とかを頭に写したい。

 

その日は朝4時に起きて、5時半くらいの別府発のソニックに乗る。

 

早朝なのにまあ蒸し暑い。

 

 

宇部線はひじょうに味わい深いのだが、風やら雨やらですぐ止まってしまうようだ



 

 

別府からは待ち時間をいれても3時間ちょっと。

私のなかではまだ「近い」。

 

偶然にも宇部高専の最寄り駅はエヴァの聖地の宇部新川。

「シン・エヴァンゲリオン」のラストの実写シーンに使われた駅だ。

もうだいぶブームは去っているはずだが、(私を含め)写真を撮っている人がいた。

 

 

 

寂れて抒情があるというより、

人口減少により利用者が減っているという事実をただ突きつけられる駅に、

エヴァ推しのポスターが不釣り合いにたくさんあった。

無人駅となった自分の地元の駅を思い起こさせた。

※ここは無人駅ではない。

 

 

駅まで小川さんが車で迎えに来てくださり、

同乗していたこの日のゲストの岩内章太郎さんにご挨拶して、宇部高専に向かう。

 

岩内章太郎さんのフッサール現象学の本質観取を使った哲学対話を

私も始めて体験する。自分でも一度やってみたい。

 

終了後、小川さんが岩内さんを車で新山口駅まで送っている間に、

生徒さんと1時間くらいいろいろ話した。

いろんなものが懐かしい。

 

学校にしばらく生徒と一緒に滞在すると、

ああ放課後に間延びして適当にだべって三々五々散って段々教室に

人がいなくなっていく感じとか、暇した時間を持て余す感じとか思い出して、

胸がなんだか熱くなった。

途方もなく失ってしまったものを思い出した感じ。

根拠なくいろんなことに没頭できるのは10代だけだ。

 

ホテルに帰って、明日の構想を練り直す。

生徒たちの感触がわかったので、カスタマイズする。

午前中は曇っていたが、午後からは絶晴。

大分の晴れの感じとはすこし違う、より瀬戸内の抜け感ある。

きれいな夕陽。

 

 

 

夜はふぐ刺しなど食べる。美味。

お金を使いすぎた。

 

 

 

ホテルに帰って明日の準備のつづき。

良い感じに疲れて眠りについた。

 

翌日は生徒達と楽しい哲学対話ができた。

いい経験になった。

ずっとみんなと対話できたらいいのにと思った。

ありがとう。