対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

晩夏の挽歌



 

この世界で、人間という生き物に知覚の能力を与えているものは、まず自然であって、決してその逆ではない。

 

セザンヌ 画家のメチエ』前田英樹

 

 

 

2022.8.22-28

月曜日

外に出たら、秋のような風を感じてしまった。

 

 

火曜日

打ち合わせをした。たぶんいやあれば教育についての対話だった。

 

 

水曜日

絵本de考えるカフェを開催した。

絵本の宇宙にみんなでダイブできた。

 

 

 

木曜日

活動計画を生徒と立てていく。

伴走、併走するイメージで。

 

 

金曜日

別府フリースクールうかりゆハウスの取材記事が新聞に掲載された。

 

 

その勢いで、別府支援学校の先生方、教育委員会の方々が午前中に見学に来て、

新聞を読んでくれていて、話が早かった。完璧なタイミング!

午後は中学校へ訪問。話す、資料を渡す、話す、資料を渡す。

かつどうてきな一日だったにちがいない。

 

 

土曜日

アート対話鑑賞に参加。

参加者の言葉を言い直すパラフレーズポインティングが効いていて、

真似しようと思った。

 

 

夜借りていた溝口健二の「夜の女たち」を見る。

戦後直ぐの西成、釜ヶ崎の風景が写っていた。

田中絹代が不意に脱出したり、また戻ったりするシーンなど、

前置きのない演出の呼吸がすばらしい。

 

 

日曜日

別府鉄輪朝読書ノ会を開催する。

『生きている兵隊』を読んだ。

戦争は女の顔をしていないと思った。

ペレーヴィンは革命を女だと書いた。

 

 

 

涼しい秋風に吹かれて昼寝した。

何ヶ月かぶりに「眠った」という感触を得て深かった。

ほんとうに安堵した。

いままでは何だったのか。

眠ったふりをしていたのかもしれない、

おれのなかでもう夏は終わった。おわた。

 

 

 

 

この巨大な褐色がかった青が、私の魂のなかに落ちてきて、そこで歌っていた。

セザンヌ

 

 

 

色彩は私を永遠に捉えた、私にはそれがわかる。

この至福の時が意味するのは、私と色彩はひとつだということ。

私は、画家だということ。

パウル・クレーチュニジア旅行、1914年4月16日)