対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

盲亀浮木

 

 

 

 

 

瞑想のなかに平和がある。瞑想自体がその動きだ。それは発見されるべき目的地ではない。思考とか言葉によって組み立てられたものではない。瞑想の行為が知性だ。瞑想は、あなたがこれまで教えられてきたことや、経験してきたことではない。学んだり経験してきたことを捨てるのが瞑想だ。経験する者から自由になることが瞑想だ。

 

クリシュナムルティの日記』J・クリシュナムルティ

 

 

この「瞑想」という言葉を「書」でも「フリージャズでも文学でも絵画でも置き換えてみること。

 

 

「人生」するものから自由になりたい。

 

 

2023.2.6-12

月曜日

こどもにとっての初めての漢字というのは、無味乾燥なカクカクした難物のようで、

読めはしても、書くのに苦労する。

自分も並走して頑張っている姿を見せたく、漢字検定の準1級に今年は挑戦したい。

本をよく読む方なので漢字には自信があるつもりだが、

普段使わない四文字熟語などは中国語のようで難しい。

書と連動して覚えたい。

 

 

火曜日

セザンヌの鉛筆や水彩で描かれたドローイング集が届いた。

高かったが、MoMaから購入した。

溜息が出るほどすばらしい。

セザンヌの頭のなかを旅するようだ。

構成や装幀もすばらしく、特に表紙の紙の質感がこれしかないというざらざら感。

すばらしい。

 



 

 

 

水曜日

キックボクシングで使うミットを安く手に入れる。

野口整体野口晴哉氏はたしか歪んだ体を見て曲がっている方に押せば良い、

体は曲がりたがっているというようなことを言ったらしいが、

こどもが何かを蹴りたい殴りたいなら、

倫理的な注意するよりミットを用意して飽きるまで蹴り殴った方がいいのではないか。

目がこれまでにないほど生き生きとしてきた。

何度もミットを構えて相手になってほしいことを要求してきた。

そんなこどもの様子を見て生の根源にふれたような気がした。

 

 

 

木曜日

昨日、今日と目がチカチカし始める。

鼻も出たり。

花粉がやってきているようだ。

 

 

金曜日

10時間くらい眠ったら、すっきりした。

雨ガ降っているとどうしても抑鬱的になる。

 

 

土曜日

青春はある年齢に限定されるのではなく、気持ちの持ち方によるという考え方が

好きではなく、その考えは若さとも老いとも両方への輝きへの冒瀆ではないだろうか。

10代のときにしかない煌めきと、60代のときにしかない煌めきがそれぞれあり、

それはまたそのとき固有の限界のなかにいるからこそのものでもあるから。

不用意に青春を引き延ばしてはいけない。

 

 

 

日曜日

天気はよいが、向こうはかすんでいる。

 

 

偽日記さんがリンクしていた「坂本龍一がお気に入りのレストランのために直接キュレーションした現代音楽とジャズ」を無限ループしながら、『ゴッホの手紙』を読む。

 

ゴッホの手紙』は10年以上前に知人に熱く薦められて、やっと読み始めたのだった。10年かかって落手した。タイパとは無縁の贈り物。

 

 

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だが、なんと美しい土地、美事な青空、すばらしい太陽なんだ! まだ庭と窓からの景色しか見ていないのにそう思えるのだ。

 

花は一時的で黄色の麦と入れ代わる。それをアルル時代よりもうまくつかみたい。

 

ゴッホの手紙』