対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催案内】第八十二回 別府鉄輪朝読書ノ会 3.26

 

 

 

わたしはゴーゴリの『外套』を翻訳中の露文和訳者でもない。しかし、あのカーキ色の旧陸軍歩兵の外套を着て、九州筑前の田舎町から東京へ出て来て以来ずっと二十年の間、外套、外套、外套と考え続けてきた人間だった。たとえ真似であっても構わない。何としてでも、わたしの『外套』を書きたいものだと、考え続けてきた人間だった。つまりわたしは、わたしである。言葉本来の意味における、わたしである。

 

『挟み撃ち』後藤明生

 

 

 

 

 

 

◆「別府鉄輪朝読書ノ会 3. 26」
3月はゴーゴリの背中を追い続けた後藤明生『挟み撃ち』を読んでいきます。要約の難しい作品なので、どんな読書会になるのか楽しみです♪
 

内容(「BOOK」データベースより)
20年前に北九州から上京した時に着ていた旧陸軍の外套の行方を求めて、昔の下宿先を訪ねる1日の間に、主人公の心中には、生まれ育った朝鮮北部で迎えた敗戦、九州の親の郷里への帰還、学生時代の下宿生活などが、脱線をくり返しながら次々に展開する。他者との関係の中に自己存在の根拠を見出そうとする思考の運動を、独特の饒舌体で綴った傑作長篇。


○課題図書:『挟み撃ち』後藤明生講談社文芸文庫
○日 時:2023年3月26日(日)10:00-12:00
○場 所:別府市鉄輪ここちカフェむすびの
ファシリテーター:しみず
○参加費:¥1,300円(運営費、むすびのさん特製のメニュー含む)
○定 員:12名程度(要事前申し込み、先着順)
○備 考:課題本を事前に読んで参加してください。
      3/23木までにお申込みください。