わたしはゴーゴリの『外套』を翻訳中の露文和訳者でもない。
しかし、あのカーキ色の旧陸軍歩兵の外套を着て、 九州筑前の田舎町から東京へ出て来て以来ずっと二十年の間、 外套、外套、外套と考え続けてきた人間だった。 たとえ真似であっても構わない。何としてでも、わたしの『外套』 を書きたいものだと、考え続けてきた人間だった。 つまりわたしは、わたしである。言葉本来の意味における、 わたしである。
『挟み撃ち』後藤明生
内容(「BOOK」データベースより)
20年前に北九州から上京した時に着ていた旧陸軍の外套の行方を
○課題図書:『挟み撃ち』後藤明生(講談社文芸文庫)
○日 時:2023年3月26日(日)10:00-12:00
○場 所:別府市鉄輪ここちカフェむすびの
○ファシリテーター:しみず
○参加費:¥1,300円(運営費、
○定 員:12名程度(要事前申し込み、先着順)
○備 考:課題本を事前に読んで参加してください。
3/23木までにお申込みください。