自分たちが弱いままでは安全に生きていけないことが悲しくもあった。
***
自分は今、抗う人を見たかったのだ、と敬子は気づいた。抗う人たちの中にいたかった。
『持続可能な魂の利用』松田青子

三月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。年度末のお忙しい中、 たくさんの方に集まっていただきました。 ありがとうございました。
今回は松田青子氏の書いた小説『持続可能な魂の利用』 をとりあげて、みなさんと対話していきました。
この作品はフェミニズム文学だと言われていますが、参加者の 性差による意見の相違が出たというよりも、それぞれが〈フェミニズム〉 (性差別をなくし、 男女平等な社会を実現することを目指す思想や運動) なるものと、どう個人的な体験を結び、それを通して向き合ってきたかということ の差異がとても出た回だったかなと思います。
参加者の意見として、
・自分のなかにある「おじさん」を発見する
・男性とフェミニズムの話をする難しさ(責められているように感じる男性)
・読んで「おじさん」を思い出して、いらいらした
・タイトルの意味とは
・地方と都市のフェミニズムの違い
・資本主義がまわる都市でのフェミニズムの必要性
・見られる対象としての女性。制服、化粧の強制など
・「おじさん」の条件→対等じゃない、上から目線、自分の特権に鈍感
・おじさんの性欲がいけないのか?性欲と権力が結びつくこと
・どうしたらいいんだろう?やっぱり教育か。
・性欲は本能ではなく、文化
・「私はフェミニストです」と言うこと、宣言すること
などなど話は尽きませんでした。

毎度お楽しみのむすびのさんの特製メニューは、〈おじさん〉つながりでクロックムッシュと、じろじろ見るおじさん?をイメージして、目光り(メヒカリ)のから揚げに春のクレソンスープでした!たいへん美味しかったです。
会のなかでも話したのですが、私は読書会や哲学対話などのコミュニティ運営を10年以上続けてきた経験として、困った「おじさん」と戦ってきた(若い女性に説教したり、嫌がられる発言をしたりなど)経緯もあり、一方で「おじさん」を何とかしたいという思いがありました。
作中ではおじさんが社会を支配しているのに、幸せそうに見えないという記述があり、性欲というよりも、「寂しさ」みたいなのが諸悪の根源なのかとも考えています。もしくは「暇」とか「することがない」とか。また別の機会に考えたいです。
ご参加ありがとうございました。