「その「手伝う」っての、ちょっとやめてくれる?」
『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ
第百六回目の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
今回は韓国の小説『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュを読んで、みなさんと感想を語り合いました。
ジェンダーやフェミニズムは、世代間と男女差による見解や認識のずれが大きく、久しぶりに困難な対話を体験しました。笑っちゃうほど話が交わらない体験は久々でした。
あまりルールを増やしたくないので、普段は言っていませんが、詰問することは禁止です。そしてまた、質問に関して答えないという自由もあります。知りたいという探究心があるのは素晴らしいのですが、特定の人に答えを求めて質問を重ねるのは対話的ではありません。無理な押し付けになります。あなたの問いに答えるためにその人は来ているわけではありません。そしてまた回答に対して(自分と意見が違っても)前向きな受け取り方をしてほしいです。
おかしい意見というのはなく、視座がそれぞれ違っているだけですという話を終わってから本人と話をしました。(視座というのは、気の持ちようポジティマインドの精神論として語ろうとする人の視座、究極的に人は自分で自分を救うしかないんだという視座、具体的な主人公に対する解決策、処方箋、サポートを求めようとする人の視座。これらはそれぞれ別の位相にあるもので、永遠に交わりません)
答えや具体的な処方箋、解決策を性急に求める会ではありません。わからなさの前に立ちすくみ、私はこう考える、みなさんはどう考えますか?と聞くのが対話です。そういう対話を学ぶ場でもあります。
居心地良くみんなが安心して楽しめるコミュニティにするためにも、対話的な関係の構築をお願いします😌
作品理解に関しては、韓国出身のSさんに頼るところが多く、ありがとうございました。お隣の国なのに知らないことが多かったです。
主人公に対して怒りを感じているという意見に衝撃を受けましたが、気になった発言として、「子育てをもっと楽しめばいいのに」というのがあって、そういった言説に対して闘争しているのがこの小説の肝だと思うので、ここにおいても大きなずれを、これをどう考えるのか、途方に暮れた2時間でもありました。

むすびのさんの特製メニューは、作中にも出たおかゆ(ワカメを使った)、トマトとレタスのスープに豆腐と胃に優しかったです。ありがとうございました。


ご参加ありがとうございました。
次回は短歌の世界に分け入って行きます。
5月25日、『短歌ください』穂村弘(角川文庫)を読んで、一首お気に入りの短歌を詠んでいただき、自身でも一首つくってください!初の創作の試みです。
