「恋愛なんて下半身の娯楽だって、聞いたことがあるよ」
『
消滅世界』村田沙耶香

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別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
今回で114回目で10年近くになります。 全国でも老舗の部類かな。
今回取り上げた作品は村田沙耶香さんの『消滅世界』でした。
セックスを交尾や繁殖と言い換えたりする世界。しんどいこと、 めんどくさいことを排除した果ての世界。家族と、恋愛と、 性欲が別々になった「清潔」な世界。ディストピアなのか、ユートピアなのか。嫉妬や所有欲のない世界。この小説世界でも私は生きていけるという感想も興味深かったです。
「家族」という当たり前、普通が壊れていく読書体験でした。
個人的には、しんどいところ、面倒くさいところを除去していったら、人としての成長がないのではという意見が印象に残りました。
参加者の方で、AIと対話して意見を練り上げている方もいてビックリしました。

むすびのさんの今回の特製メニューのコンセプトは「人工授精」。鮭のホイル蒸しにはじめ、鶏肉、卵など、大変美味しかったです。ありがとうございました!
みなさんの感想を聞いて、本当に多様な読みが生じる作品で、 こんな読み方もあるあんな読み方もあるの連続でした。
最後には世界の何が「消滅」するのかという、 大きな問いが残りました。
ご参加ありがとうございました。
映画化された『消滅世界』はシネマ5さんで12/13から上映が決まっています。ぜひご観覧ください。
次回は12/21開催です。『ほんのささやかなこと』 を読んでいきます。

