対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催報告】佐伯ゲストハウスさんかくワサビ × ソクラティク・ダイアローグ 2.7-8 全記録(6)〜終幕へ

トラッキーさん撮影〜みんなで文章を考える場面

 

 

(休憩)

 

10時から12時(120分)

  • 「死とはなにか?」の結論となる文章「死とは〜である。」を二つくらい作る。できた文章が昨日冒頭で挙げられたみなさんのエピソードに応えているか、検証する。

 

 

2時間の哲学対話が終わり、休憩を挟んで、最終ステージに入りました。

 

結論となる文章「死とは〜である」をつくるために、キーとなるような言葉やフレーズをみなさんから出してもらいました。昨日のエピソードも含めて、すべてを振り返ってです。

 

 

・死は生に属する概念であること

・未知なのに、知っているかのように…(窮屈→苦しさがある)

・概念だから自由に何でも入れられる、利用されもする

・内に秘めるほど大事(おおごと)になる

・実感があって成り立つ

・肉体と精神、魂

・ネガティブ/ポジティブどちらでもいい

・身近な人の死のイメージに引っ張られがち

・死に向かう過程と死は別物だけどごっちゃになりがち

・不可避性、不可逆性の絶対

・本物の死は物理的に誰も体験できない

・生死の選択をしてはいけない感

・つながりの断絶

・死の周囲への影響の大きさ(一人で完結しない)

 

 

ここから全員で、言葉を足したり削ったりしての格闘が始まりました。この段階では、もう死の「本質」は全員に共有できている感じがしました。あとは国語の世界です。

 

 

以下が、昨日と合わせて8時間かけてできあがった文章です。終了10分前ぎりぎりまで考えました。

 

 
①死は、不可逆で不可避でインパクトが強く未知であるがゆえに、死のイメージが形づくられやすい。
 
②死は、概念だからこそ、社会・個人によってポジティブにもネガティブにも、それ以外にもとらえることができ、自由である。
 
③他者の死は、においや触覚、視覚など体を通じて生の不在を実感する。
 

 

ここだけ読まれている方はどのように感じていますか?この結論はあくまで集まったメンバーの8時間の対話による結論で、時間を経れば、また違う結論が思いつくかもしれません。昨日時点でのみなさんの暫定的で訂正可能性に開かれた結論だとお考えください。
 
個人的には死をポジティブなものだと捉えたかったので、「自由」というワードが書けたのが感涙です。

1日目の終わりでは結論など到底無理だと思いましたが、ちいさな光を少しずつつかんでいって、大きな結論へと全員で到達しました。ありがとうございました。お疲れ様でした。

 

ソクラティク・ダイアローグでは、選ばれた一人のエピソードを出発点として、個別の特殊な体験、考え方のなかにも、みんなが納得できる普遍へと至る本質が息づいていることを体感します。
 
様々な場所で分断が目につきますが、時間をかけて丁寧に対話をすれば、同じ場所に立てるかもしれません。無論対話にも限界はありますが。「話したくない」という思いに揺れることもまた対話の可能性かもしれません。
 
9月のテーマが「愛」、今回が「死」と、究極的な概念についてソクラティク・ダイアローグしました。次回どんなテーマが選ばれるのか。お楽しみに♪
 
毎月さんかくワサビさんでは通常の哲学対話を開いています。こちらもぜひご参加ください。
 

お昼は美愉喜食堂でごまだしうどんを食べて解散しました。美味!!

※この日は大分市別府市は大雪でした。一日日程がずれていたら開催できなかったと思います。帰りもスムーズに帰途につけました。感謝!
 
 

☆参加されたモックJrさんの感想と詩を一つここでシェアします。ありがとうございました。
 
愛が「動」であるならば
死は「静」

静は動かない。

杭のようにその場に居続ける。

他者の死はカゲロウのように
概念を作り続ける
ゆらぎ、ふるえる。

でも
自己の死は
ゆらがない。

0か1という事実しかない。

今回の哲学対話は、
その霞が
はっきりと晴れた
瞬間でした

県内は大雪なのに
佐伯市
晴れていた

心の霧が晴れた場所に
そういう
天気の偶然が
重なることも

私にとっては
象徴的な
出来事でした

時折舞う
粉雪は

この場に

死者の魂が
寄り集まって
来ているようにも
感じられました

これからも
霧が濃くなる日が
来るかもしれない

でも、今日のような
晴れた日を知っていれば

霞が晴れるまで
じっと待つことが
できるかもしれない

そんな気にさせる
私にとって
小さくて大きな

「体験」でした
 
 
1日目の夜に書いた詩です↓↓↓
 
 
ネガティブ


お祭りみたいに
賑やかな死を
迎える国もある

この国では
送り出す者には
涙がよく似合う

死は
ネガティブのままでいい

冷たい
身体

お線香の香り

朝なんて
来なければいいのに

それでも朝は
やって来て

ぽっかり
空いた穴に

ラーメンを流し込む

死はきっと
ギザギザで
笹ぐれてて

生々しいほど
実感がある

白い花で
埋め尽くされた
思い出や
記憶も

言えなかった言葉も
置き忘れた気持ちも

それでいい

死は
希望にならないまま
意味にならないまま

風に流れて
涙を消して

ネガティブのままの
死のとなりで

遠くで

静かに、
今を抱えて一

モックJr.