対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催報告】第百十八回 別府鉄輪朝読書ノ会 3.29

 

 

日本国憲法 前文

 

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす 恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。 そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、 その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれ を行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類 普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくもの である。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔 勅を排除する。

 

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する 諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保 持しようと決意した。

 

われらは、平和を維持し、専制と隷 従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平 和のうちに生存する権利を有することを確認する。 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他 国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、 普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権 を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

 

 

 

 

■ 2026.3.29
 
三月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。今回で118回目となります。
 
今回はなんと10周年を前に「日本国憲法」をみんなで読んでみようという試みの企画でした。
 
誰も来ないのではと思っていましたが、たくさんの方が集まっていただいて、とても楽しい回になりました。この楽しさは今までの質の違う楽しさで、なんと言えばいいんだろう、元々この読書会でやりたかった一文一文を語尾まできちんとみんなで味わうということができたからかなとも思いました。
 
みなさんの全体的な感想として、読んでみて感動した、涙した、熱い文章、祈りのような文書、特に前文と第十章の文章への言及が多かったです。
 
前文をわたしが朗読して、ここが好きとか苦手とか、分からないところとか、引っかかるところやわたしたちの生活に接続しているところなどを聴きながら進めました。
 
(法学部だけど…)日本国憲法を初めて最初から最後まで読んだ、身に沁みた、アメリカ人の方の自身の憲法との比較(同じ文が日本国憲法にある)、基本的人権の重み、それ以前の憲法(十七条とか)も読みたくなった、戦後から80年経つと戦争の悲惨さを忘れるけどこれを読むとしみじみ実感を伴って伝わる者がある、一家に一冊、一人に一冊、全人類と言い切っているところがいい、愛国を押しつけていないのがいい。断言しているところと、「思う」とか「信じる」とか「誓う」とか余白がある文もあって、かわいげがある。結局〈自由〉という最高概念に向かっているのではないか。国家権力は悪いことをするはずだという前提がある。文化的ってどういうこと?曖昧さがあるのは、みんなで話そうよ考えようよという余白を与えているのでは?何人(なんぴと)もという表現がいい。などなど
 
毎回作品からインスピレーションを受けたお料理をむすびの河野さんに作っていただいています。今回はさすがに苦労したようですが、「振興条例」として定められた料理ということで宮城県の白石温麵とはらこめしでした。とてもとても豪華で美味しかったです。ありがとうございました。
 
日本国憲法をなにかしら政治的な判断をする対象として読むのではなく、文学作品のように出会うテキストとして一文一文を味わっていったのが進め方としてとても良かったと思います。
 
ご参加ありがとうございました。
 
次回は4/26(日)10周年記念ということで夏目漱石の『明暗』を読んでいきます。