対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

「誰かのけがを祈らない」人になるために

 

 

 

 

ついにはありがたいことにまったく顔を見せなくなったころ、ヘイノ・ヴァンダージュースは視野の隅の方で、粗面積みの石壁と波打つニレの木の合間にきらきらと光る翼の付いた物体が見えたような気がしたことが一度か二度あった。そして奇妙なことに、それが一八九三年以来行方不明になっていた自分の魂なのかもしれないと思えてきたのだった。

 

T・ピンチョン

 

 

 

 

2022.10.31-11.6

月曜日

元信者の告白。

統一教会には愛がない」

 

 

 

火曜日

11月の始まり。

今年もあと2ヶ月。

 

 

 

水曜日

「光」という名前のついた人がずいぶん後年になって、

死ぬ間際の親父に自分の名前の由来を聞いた。

てっきり光り輝く人間になれという意味で付けたかと思っていたその人は、

死にゆく親父から周りの人を輝かせる人になってほしいからその名前にしたと聞いて、

強く動揺したという。

 

 

 

木曜日

文化の日

うれしい仕事の依頼。

自分のやりたいことと人の困りや社会が求めることが一致するというのは

単純にうれしいことだ。

 

でも芸術というのはそういうものとは一線を画す。

誰からの要請もなく、ただ自分の魂のもとめに応じて、動かされていく。

能動とも受動ともいい難い

 

畳替えの相談を業者にする。

 

 

ひるねした。

深い眠り。

夢は見ない。

入れ墨が趣味で全身墨の入っている人の見る夢に出てくる(私)は

入れ墨をしていない。人はどちらを生きているのだろう。

 

 

金曜日

サッカー日本代表に選ばれなかった大迫選手は補欠のメンバーに登録されることを

拒んだという。「誰かのけがを祈りたくない」と。

 

 

 

 

土曜日

気温がぐんと下がった。

温泉場では寒くなったねえが挨拶になる。

 

 

午前中は対話勉強会。

来週ワークショップを哲学プラクティス連絡会で開くため、

リハーサルをする。

 

 

秋の紅葉を見に、竹田まで足を伸ばす。

ななせダム、用作公園、大場清水湯カフェ、竹田市立図書館。

緑と赤の入り交じる風景も味わい深し。

竹田の図書館は相変わらずいい。

居心地良く、選書といい本の並びの「編集」が素晴らしい。

別府に新しくできる図書館はどのような空間を体験できるか楽しみである。

 

スポーツ用品店で子ども時分以来のサッカーシューズを買う。

夜は大戸屋の牡蠣フライ定食をたべた。美味でした。

 

 

日曜日

 

 

勤め人なんて一人のこらず、ぼろ屑みたいな人間ばっかりなのだろうか。たとえ朝の間の二、三時間くらい商会のために活用できなかったとしても、じつは良心の呵責をおぼえて気ちがいみたいになりながら、しかも、どうしてもベッドから離れられなかったような、そんな正直で誠実な人間はやつらの中には一人もいないというわけなのか。『変身』カフカ