対話と人と読書|哲学カフェ大分

大分市で哲学カフェ大分を別府市で別府鉄輪朝読書ノ会を開催しています。

旅のしおり

8.6

大江健三郎『アトミック・エイジの守護神』と金在南『暗やみの夕顔』を読んだ。集英社の戦争×文学という一連のアンソロジー・シリーズは本当にすばらしいと思う。最初に原民喜『夏の花』。これ以外にない。2016年の8月の読書会で『夏の花』をとりあげた回は…

国東半島へ 01

高崎恵さんの作品 *ご本人の許可を取って撮影しています 以前からインスタグラムなどで繋がっていた国東在住の写真家高崎恵さんが 自宅の倉庫を使ってプライベート展示をしているというので、 連絡をとって国東のアトリエまで会いに行き、作品を見せていた…

旅と本と余りの風 2〜橙書店、長崎次郎書店、珈琲回廊 編

知らない窓から知らない風景を見、知らない風に吹かれるのは精神的にとてもよい。 ビジネスホテルの簡潔を極めたミニマルな空間もまた精神が整う。 お寺や神社のように結界はないけど、ビジネスホテルにはその無表情さに 自分の精神を滑り込ませられるようだ…

旅と本と余りの風 1〜「モラトリアム」変

違う土地の風を浴びたくておとなり熊本へ。 復旧した九州横断特急で竹田、阿蘇を通って熊本へ。 別府から片道約3時間、約5,000円で脳の風景を洗う。 熊本は駅周辺ががらんとしているのが面白い。 はじめに河原町繊維問屋街にある「モラトリアム」というお店…

北海道、網走・知床・十勝への旅 4日目最終日

風景はひとがいてこそ全うされるような、それが人文学の営みだと考えた。 北海道の開拓団で思い出すのは、京都山科にある一燈園の創始西田天香氏のことだ。 西田氏のことは小島信夫の小説『十字街頭』で知った。 西田氏を題材としているが、小島信夫の小説に…

北海道、網走・知床・十勝への旅 3日目

自分の人生のなかで〈アイヌ〉との接点があったのははるか昔、 19歳の頃大学受験浪人のため新聞奨学生として上京していたときだった。 ほかの新聞奨学生たちと恵比須の寮に住んでいて、 自分の配達する区域と同じところを担当する先輩のAさんが北海道出身で…

北海道、網走・知床・十勝への旅 2日目

歩いて バスに乗って バスから降りて 歩いて 食べて 山 川 空 湖 光 光 目が眩んで 写真を撮って 撮って 撮って 歩いて 話して 笑って 歩いて バスに乗って バスにゆらゆらゆられた 一瞬も飽きることがなかった二日目は光に、大地に、大空に圧倒された一日だ…

北海道、網走・知床・十勝への旅 1日目

毎朝、会社で清掃活動をする。 自分は主に外回りの落葉などを掃く担当になっている。 この時期は落ち葉が多く、毎日毎日掃いても降ってくるが、 清掃後はなかなか清々しい気持ちになる。 ただ積もった落ち葉を掃くと、時折その落ち葉を寝床にするように ダン…

塚原温泉・火口乃泉

火口を歩いた。 意外にも近く、家から車で20分少しの所にそれはあった。 ぎらつく太陽光のなか、鉄輪、明礬を抜け、湯布院方面に向かう。 塚原温泉の受付で200円払って、いざ火口へ。 受付から5分くらい歩いたところ、 荒涼たる風景が広がっていた。 砂礫が…

哲学ツーリズム@釜ヶ崎 参加者の感想

今回「哲学ツーリズム@釜ヶ崎」の参加者のみなさんから 感想をいただきました。その一部をあげたいと思います。 Aさん ツーリズム 道中でもお話に出ましたが百聞は一見に如かずとは正にこのことかと思いました。 この有名な諺は百見は一考に如かず、百考は…

万博公園、太陽の塔

旅の最後に万博公園に立ち寄り、太陽の塔を見た。 釜ヶ崎のおっちゃんたちも、この公園の建設に携わっている。 量感に圧倒された。 その顔は拒絶であり、憤怒であり、燃え立つ生命の爆発だった。 フェリーに乗ってかえった 帰る家があること きれいな朝だっ…

朝のココルーム、北浜の近代建築、天神橋筋六丁目の力餅食堂

まちを出ること もしあなたが単なる旅行者として、 あるいは何かの研修やボランティアでやってきたのなら まちを出ることは簡単です。 近くの複数の最寄り駅があり、 高速バスや飛行機で遠方に帰るのも難しくありません。 でも、もしあなたがこのまちに流れ…

古い未来の新世界はやさしく

哲学ツーリズム終了後、 その日の夜はみんなで新世界に繰り出して、 食い倒れ飲み倒れ。 現実との整合性がうまくはかれず、 酒を飲みたかった。 ふだん外で飲むのがあまり好きではないのだが、 新世界で飲んだのは楽しかった。 ああ楽しいってこういうことな…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その8「こどもの里」

暗黙のルール 長らくこのまちではお互いのことをあまり 詮索しないという暗黙のルールがありました。 このまちで働くにはそれなりの理由のある人も多く、 一般社会から身を隠したい人も多かったのです。 これを「不関与規範」と呼ぶ研究者たちもいます。 コ…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その7「あいりん労働福祉センター」

すっぱだかのまち ぎょうさんのひとが わい わい むん む ん いいもって みちのはしっこから みち のはしっこまで こえだらけになってもうた ある みせやを はしのほうからじゅんばん に みていったら ひとふくろ 五〇えんに いれてうってる おかしやがあっ…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その6「釜ヶ崎支援機構とシェルター」

人間は人間が好きではない。人間は社会をつくりたくない。にもかかわらず人間は現実に社会をつくる。言い換えれば、公共性などだれももちたくないのだが、にもかかわらず公共性をもつ。ぼくには、この逆説は、すべての人文学の根底にあるべき、決定的に重要…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その5「昼食〜ひと花センター」

季節と時刻 このまちは、どの季節、どんな時刻に訪れるかで、見え方も感じ方も異なります。 8月中旬:盆休みで仕事がなく、 帰る場所のない人、 帰ることのできない人のために 盛大な夏祭りが行われます。 そこではこのまちで亡くなった人びとの慰霊祭も重要…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その4「のぞみ作業所」

地名 この地図が表している地域には三つの名前がついています。 西成、あいりん、釜ヶ崎。 最初の「西成」は行政区の名前です。この名前が全国で一番よく知られています。 二つ目の「あいりん」はこの地域に対して使われる公的な名称です。 0.62平方キロメー…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その3「山王こどもセンター」

まちをじぶんの足で歩く。 考えて、想像して、創造的に。 大阪西成区・通称釜ヶ崎。 関西に暮らす人は「釜ヶ崎には行かないように」ということばを 耳にしたことは一度や二度あるでしょう。 暴動や寄場のイメージが強くあるのでしょうか。 そんな情報とは裏…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その2「ココルームをめざす」

今これを旅から帰って書いているのですが、 釜ヶ崎で得た体験と大分に戻った現実とのつながり、整合性がうまくつかめず、 でも安易に決着をつけてしまうのではなく、じっくり振り返り考えることで 矛盾を矛盾としたままとらえて、前に進みたいと思いました。…

【開催報告】哲学ツーリズム@釜ヶ崎 11.2 その1「大阪行きの船に乗る」

「哲学ツーリズム@釜ヶ崎」と称して有志を募り短い旅をしました。 大阪釜ヶ崎をめぐるなかでそれぞれ驚きや発見があり、 新しい世界観を獲得したり、新たな認識に到達できればと思いました。 大人の社会見学とも修学旅行とも言えます。 何回かに分けてレポ…

◆開闢の裂け目

大分市と臼杵市の境にある山間の とても車がないと行けない奥地に その神社はある。 仕事で通るたびに気になっていたが じっくり見たかったので休日に足をのばした。 ルーチョ・フォンタナのスリットのように 空間に裂け目が生じ、その隙間から光線が射せば …

がんセミナー(がんカフェ)へ参加しました。

別府から岡山まで、がんカフェに参加するために出向きました。 このがんカフェは、哲学カフェを展開するカフェフィロさんが 共催しているイベントで、「第2の患者」と呼ばれるがん患者のご家族を 中心に集めての語り合いの場でした。 私自身、第2の患者であ…

車窓からの周南コンビナート

工場萌えでした。夜景がぜひ見たいな。

大宰府、醍醐寺、珈琲蘭館

梅の香りというのを意識したことがなかったけど、冷たい空気のなか微かに香るものがあって、この静けさのようなものが梅のよさなんだとつくづく思った。 九州国立博物館で展示の京都醍醐寺の宝物には如意輪観音像のほかに空海や後醍醐天皇の真筆などもあり、…

黒田喜夫の日本語と日本

一人の詩人のトークライブのために天神に行く。 けやき通りはなにより堆肥にもならない落ち葉が季節の感情をつくっていた。 赤坂のホワイトスペース・ワンにて田中千智さんの個展と黒田喜夫のトークライブ。絵画も詩の朗読もすばらしい夜だった。 黒田喜夫「…

2018.10.8 呉、田中小実昌『アメン父』と父種助、そして十字架のない教会

十字架のない教会はこのホテルの窓から見えるあの山の中腹あたりにあるはず。 旅の最終日。この日は台風の影響も抜け、朝から快晴。日差しが鋭かった。今回の旅の一番の目的はこの読書会でもとりあげた田中小実昌『アメン父』に出てくる呉にある十字架のない…

2018.10.7 広島、原民喜『夏の花』を歩いた。

朝はすずしい風が吹いていた京橋川。川岸から川に降りる階段「雁木」が多くみられた。 最初に原民喜の眠る円光寺を訪れた。 原民喜が鉄道自殺した3月13日は私の誕生日と同じだった。 甥の文彦さん(七歳)の名前を見つけた。作中にその名前の記憶があった。 …

2018.10.6 尾道、志賀直哉旧居

十月の連休を利用して、尾道、広島、呉と旅してきました。 わたしのなかの何が琴線に触れさせるのだろうか。 志賀直哉旧居、書斎からの尾道水道の景色がすばらしかった。 志賀直哉旧居の案内人のおじさんは饒舌で、いろんなお店を紹介してくれた。なかでも朱…

九博、ルノワール、モネ、スタバ、エルマー