4月の哲学カフェを開催しました。
今回は14名で「自分らしさとは」をテーマに3時間かけて、
ソクラティク・ダイアローグの手法を使い哲学対話していきました。
考えて、話して、聞いての3時間でした!ありがとうございました。
最初に時間の節約もあり、事前に今回のテーマに関しての問いとエピソードを
みなさんから集めて、それを発表してもらいました。
みなさんの問い
・「自分らしさ」とは他者が規定していくもの?自分で決めるもの?
・自分らしいということは今までの自分を貫くこと?
・反発と渇望「らしさ」
・「よそ行きの自分」と「うちの中の自分」はどちらも「
・人が思う「自分らしさ」と、自分が感じている「
落ち着かないのはなぜ?
・“自分らしさ”に捉われることがかえって自由な心や行動の
足かせになっていることが多くないだろうか?
・自分らしさは、図らずとも他人(周囲)
・自分らしさを決めるのは誰?
・自分らしさと個性の違いは?
・「自分らしさ」は自分自身を縛り付けるものなのか?
・「自分らしさ」はいつ自覚する?
・他人から見た「自分らしさ」は重視すべきか?
・旅と自分らしさの関係は?
・自分らしさと個性の違いは?
・そもそも「自分らしさ」ってあるのだろうか?
問いとエピソードを紹介してもらいつつ、深掘りしていきました。
補助線として「ジョハリの窓」を援用して考えるヒントにしていきました。
それぞれのエピソードを交えつつ対話を重ねることで、「自分らしさ」の本質が少しずつ
浮き彫りになっていきました。左側の記述が最後です。
印象的だったのは、具体的なエピソード(肉親の話)を事例に考えることにより、
他者理解が進んでいったことです。近い距離の人を理解するって一番難しいですよね。
そして理解(自己も他者も)は次の段階として、関係性の改善が自動的に促されたり
することがあると思います。「あ、そうだったんだ、あれは」。
仮にキーになるような概念として
・思考の癖
・自己認識と他者認識の双方
・場(場面)で生ずる関係性
・役割と属性
・積み重ね
・先天性(生まれ持った条件)と後天性(経験)
みたいなものが抽出されていきました。このあたりで2時間ちょっとでした。
そして最後のまとめの記述を全員で絞り出していきました。
まとめの記述(わたしたちの結論)
1 「自分らしさ」とは、生まれもった条件と折り合いをつけたり、他者との関係(環境)の中で積み重ねられたりしながら、変化していくもの。
2 「自分らしさ」とは、自分の捉え方次第で、自分の人生を豊かにも不幸にもするものである。
3 「自分らしさ」とは、認識に上ってこない、素の自分のことである。
まとめの記述が、最初のみなさんの問いに応えているか確認していきました。完璧な文章ではないものの、大方応えているようでした。
今回は3時間でも足りなかったなという実感がありました。トピックとして他に深掘りしていく必要なもの特に3や、別の視点(役割や役職)からの問いなど、合宿形式でやるレベルのテーマだったかもしれません。私個人としては労働(役割)がその人らしさを作ると考えているので、それはまた別の機会にじっくり考えたいです。
ご参加ありがとうございました。また対話の場でお会いしましょう。