私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けること、ー5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。
『ハンチバック』市川沙央
◆「別府鉄輪朝読書ノ会 5.26 」
五月は『ハンチバック』市川沙央(文藝春秋)を読んでいきます。
第169回芥川賞受賞。選考会沸騰の大問題作!
「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」
井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。
両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、あらゆる言葉を送りだす――。
○課題図書:『ハンチバック』市川沙央(文藝春秋)
○日 時:2024年5月26日(日)10:00-12:00
○場 所:別府市鉄輪ここちカフェむすびの
○ファシリテーター:しみず
○参加費:¥1,500円(運営費、むすびのさん特製のメニュー代含む)
○定 員:12名程度(要事前申し込み、先着順)
○備 考:課題本を事前に読んで参加してください。
5/23木までにホームページからお申込みください。