対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催報告】UEMURA BREAD × tetsugaku taiwa 7.21

 

 

3回目のUEMUAR BREAD×哲学対話 7.21を開催しました!
今日のテーマは「家族とは」でした。 
 
スロウなUEMURA BREADでのロケーションのなかで、日常を立ち止まってみて余白をつくり、じっくりと考え、他者の声に耳を傾ける。誰かの教えを受けるとかではない、他者の考えに呼応し、ときに違和感もありながら、まとまらなくても自分の考えを放ってみる。とても贅沢で豊かな時間だと私は思っているのでこの活動を続けています。自分の意見がフラットに評価されずにただ聞かれるという体験は大人もこどもたちにとっても必要だと考えています。そこに最初に問いが、他者への問いかけがあり、周りがそれに応答する。
 
 
みなさまからあげられた問いです。
・家族とは血のつながりのこと?
・家族は人生に(生き方に)どんな影響を与えるのか?
・家族って壊れるの?
・自分という命を創ってくれた(?)
・家族にどこまで話せるのか?
・会社、社会、学校の役割?
・繋がり?
・ず〜と一緒なの?
・家族間/内の心のすれ違いは自力で解決するしかないのだろうか?
 
私は10年哲学対話をしてきましたが、〈家族〉について正面きって問うたことは記憶になく、それだけ考え語ることが難しいテーマだったのかもしれません。その難しさは、距離の近さにあるというのか、客観視し難さにあるように思えました。ときに沈黙を味わいつつ、夏の湿った風と熱を感じながら、みなさんの通り過ぎた、あるいは今現在の家族が見えたり隠れたりしながら、普遍ではない社会の有り様を反映する家族の変化についても言及がありました。
 
対話の中で、〈家族をやっている〉という言葉があって、私はそれがとても興味深くそしてしっくりきました。田舎芝居のような、ゲームのような、それでいて真剣な。
 
今日もみなさま暑いなかご参加ありがとうございました。また忘れ難い哲学対話の日になりました。臼杵でも対話のコミュニティができることを願っています。

 

 

 

 

複数のコンテクストに入り込む才能によって豊かな人生を送る人たちがいる一方で、複数のコンテクストに巻き込まれて混乱から生きる力を失ってしまう人たちがいる。両者に共通しているのは、世界を二重に受けとるという点だ。(…)そういった現象の説明を、われわれは、部分的に、学習と経験とに求めるのである。

 

ダブルバインド、一九六九」より ベイトソン