1月の哲学カフェ大分を3時間バージョンで開催しました。
いつもは私が問いやテーマを立てて、それに集うという形をとっていますが、
今回はみなさんから問いを募って、その問いを味わいながら、哲学対話するスタイルに
挑戦してみました。
みなさんが挙げてくれた問いはどれも味わい深く、個々の実存の実感のこもったもので
また問いの背景となったエピソードも興味深かったです。
ここから通常こども哲学などでは、多数決により問いを一つに絞って考えていく
のですが、今回は捨てるに忍びない思いと、それぞれの問いの相互の聯関を見つつ、
全ての問いを対象に、試みに面として対話を進めました。
トピックはあちこちに揺れ動きながらも、他者の問いへの配慮もあり、
いろんな声の肌理、質感、強弱、勢い、苦しさと楽しさ、断定や戸惑い、
ためらいもあり、みんなで問いの森の深みへと潜っていったように感じました。
結論めいたものはないのですが、いろんなレベルでの(哲学カフェに集う他者や他者一般、私を愛した他者など)他者について考えられたように思いました。
ただ隠れていた前提や思い込みに気付いていく過程としての哲学対話までは
いかなかったかなという反省もあり、広げながら深めるにはどうしたらいいのか、
ファシリテーターとしての課題です。
参加した方からは、3時間はあっという間でしたとか、このスタイルが楽しかったと
いう声があがりました。ご参加ありがとうございました。
あげられた問い
1.善意とはなにか?
2.共感はした方がいいのか?
3.不幸とはなにか?
4.私の混乱とはなにか?
5.家族の絆は大切か?
6.優しさとはなにか?
7.偽善は悪いことか?
8.オンとオフは分ける必要はあるのか?
9.衰えを受け入れることとは?
次回は2月17日(土)15時〜18時の予定です。