西成、釜ヶ崎の朝。
ココルームの屋上にあがって朝の空気を吸った。
都会の空気。
西側に見えるのは、ココルーム自慢の庭。
いつもはココルームで朝食をとっていたのだが、この日は休みと言うことで近所の喫茶店でモーニング。釜ヶ崎の朝は早く、6時前から開けていた。
大阪の喫茶は喫煙可なのがデフォルトでしょうか。まあ「喫」茶だから、そうですよね。
パチンコ屋を思わせるド派手な電飾のスーパー玉出。激安のスーパー。(以前より値段が上がっている気がしたけど…)
淑女二人を連れて釜ヶ崎の町歩きに出かける。Sさんは大阪の方なのに、九州の自分が案内しているというのが面白い。最初に赤井さんから勧められた「松之木大明神」を訪れた。スーパー玉出の裏手にあってわかりにくいけど、見つけたときはハッとなった。
猫塚があった。抵抗のある話かもしれないが、猫は三味線の材料につかわれる。その三味線の胴体の形をしている塚で、猫たちを供養している。明治34年、この塚が建てられたとき、この近くで働いていた遊女からもたくさんの寄附金が集まったという。偶然かここの神社は猫たちが多くいた。僕たちが近づくと一斉に逃げたけど。
釜のいたるところにある、「小便するな」パネル
山王こどもセンターへ。閉まっていたけど、二人を案内した。
すぐ近くには飛田新地。朝の飛田は夜とは雰囲気がぜんぜん違う。
たくさんある銭湯。どれも個性的
スーパー玉出天下茶屋店の向こう側から空気や景色がぐっと変わる。
1階を2階に区切って6階建てとした、極端に天井が低いドヤ
鉄のバリケードで覆われた西成警察署の裏手にあるこどもの里。今回は日程が合わず視察できなかったので、また再調整して来たい。
釜のどこからでも見えるあべのハルカス。
一通り回って、チェックアウトの時間も近づいたので、ココルームに戻った。
ココルーム代表の上田 假奈代さん。
ココルームの庭でごそごそしていたので、
話しかけたらミミズコンポストの様子を見ていた。
ここに野菜くずなどを入れるとシマミミズちゃんが分解してくれるそうです。
500匹くらいいるそう。僕は手を突っ込んだけど、お二人はできませんでした。。
バナナの実がさいていた。南国の感じ
上田さんやスタッフのみなさん、宿泊して残っていたみなさんと朝のラジオ体操をした。第2体操はあんまり憶えていなくて、みんな好き勝手に体を動かしていたのが笑えた。
なぜかココルームの朝ミーティングに参加し、心身の状況や報連相をなぜかした。
神戸大学の建築学科の女子学生が、卒論のために西成労働福祉センターの設計案を
考えているという話が興味深かった。
僕の泊まったココルームの詩人の部屋。
谷川俊太郎さんも泊まったという。
この部屋ともお別れ。
姉妹の泊まった「子豚とひょうたんの部屋」。上段に寝た妹さんが、ベットが崩れて下の姉を潰しやしないかと思ったという。大丈夫です。頑丈です。
壁に描かれたたくさんの絵と写真
ココルームに別れを告げる。
赤井さんのぐれいぷハウスも、釜ヶ崎もココルームも、
僕にとっては生命の賛歌である。
社会的な通念から自由になった、生命のありありとした輝き。
生々しいばかりのその迫力を感じて、
ここに来るといつも解放された思いがする。
お隣の裕福な阿倍野区のこどもたちの目は死んでいて、
貧困にかかる西成区のこどもたちの目は輝いている。
燃え上がる緑の樹に触れているのはどっちだろう。