どんな暗闇の中でも目を閉じるという行為にはそれなりの意味があるのだ。
『ネジまき鳥クロニクル』村上春樹
今年最初の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
今回とりあげた作品は村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』の第1部から3部でした。
過去この読書会で取り上げた作品のなかでももっとも長大でしたが、
時間を割いて読んできていただきました。
全て読んでもわからないという意見や性描写に戸惑われる方も多かったのですが、
これはこうなのではないのか、というみなさんの考えを集めながら、
それでも重なる部分重ならない部分もあり、また時代背景への理解もありながらも、
僕としては自分の「小説観」に合わないと、「わからない」と言う風になるのかな
とも思いました。
作者もおそらく作品内のすべてをわかっていて書いているわけではないので、
読む人が「わかる」あるいは「わからない」というこうとがどういうことか、
わからないと作品を楽しめないのか、別に考えてみたいテーマだなと思いました。
この日のむすびのさん特製メニューは、登場人物の加納クレタからクレタ島のお料理を提供いただきました。タラモサラダのホットサンドとムサカと呼ばれるグラタンでした。とても美味しかったです。ありがとうございました。
今回は満員御礼の会でした。みなさん、ご参加ありがとうございました。
次回二月はジョージ・オーウェルの『動物農場』(ハヤカワepi文庫)を読んでいきます。