静寂はたましいの栄養だ そんな言葉が頭をよぎる。たとえば山の夜、雪が音を吸い取ってしんしんとした夜なんかに ある種の静けさと対峙するにはパワーがいる。裸の自分と向き合うのだから。それはたましいにとって、とても大事なことだ。この静寂と真摯に向き合い続けるばななさんに、幾度も力をもらってきた。25年前、この一行に含まれる静けさと出会ってから、ずっと。この一行が含む音は、森の奥にそっと在る湖のように、いつも私のなかにある。
2023.4.10-16
月曜日
春の光をわたしもこどもたちも等しくみな浴びた。
春の光にはなにか生きることの祝福のような響きを感じる。
火曜日
こども哲学を開催した。
それぞれの問いを持ち寄って。
問いをもって生きるとはどういうことなのか。
水曜日
黄色い雨が降る。
視界不良。
正確に言うと黄色とグレーの混ざり合ったもの。
金曜日
来週の読書会のために夏目漱石の『門』を読む。
読むたびに発見がある。
来週は満員御礼。
どんな感想が聴けるのか楽しみにしたい。
土曜日
近所にできたこども食堂へ挨拶に行く。
鉄輪にもこういう場所があるのだなとまだまだ未知の場所があることを知る。
豊かな時間をもつこと。
こういう対話の時間もわたしにとってそんな時間だ。
日曜日
図書館に返却と他の図書館に頼んでいた本を受け取りに行く。
アドリエンヌ・リッチ詩集。
それを持って日出のkamenosさんへ。
フリースクールで教えている親御さんとばったり会ってしばし歓談。
オーナーのじゅんこさんとも意気投合。
いろんな偶然のかさなる日。
夜、すじ湯温泉の清掃係の日。
鉄輪に聞き、鉄輪のひとにようやくなれた気がする。