対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

【開催案内】第八十八回 別府鉄輪朝読書ノ会 9.24

 

 

 

鄭君と自分が先ず押しひしがれた押入の間から夜具を引出していると、李君は一心にそこらを掻き起しつつ熱心な調子でこう言った。

 

「そんな物は後でいいから、何より本を探し出して下さい。本が一番大事なんです。本を失ったら一番困ります。それから色々なノートを・・・」

 

そういう彼は或る私立大学で哲学を専攻していて、朝鮮の留学生の中でも評判の勉強家であった。

 

『羊の怒る時』江間修

 

 

 

 

 

 

 

九月の別府鉄輪朝読書ノ会の案内です。文学の知識は不要です。聴くだけの参加でも構いませんよ♪


◆「別府鉄輪朝読書ノ会 9.24 」


今年の九月は関東大震災から百年です。『羊の怒る時』江間修(ちくま文庫を読んでいきます。

揺れる大地、飛び交うデマ、虐殺される朝鮮人……
100年前の関東大震災追体験する、記録文学の金字塔。
待望の文庫化!

朝鮮人だ、朝鮮人だ!」「ぶっ殺してしまえ」
「彼等だって人間だ、我々と同じように」
「主義者でも朝鮮人でも出てくるがよい、片っぱしから斬って捨ててやるから」
非常事態が人を変貌させる……人間の闇を描く衝撃作。

惨禍の中で生活全般を根こそぎにされたとき、
人は何を思い、行うか――石牟礼道子(巻末エッセイより)

殺した人・殺された人。その人たちは本当にいた。
そこに私がいたら、どうしただろうか?――斎藤真理子

【内容紹介】
1923年9月1日11時58分、関東大震災が発生。関東一帯の大地が激動し、東京は火の海になった。突然起こった惨禍に、人々は動揺し、流言蜚語が発生。「朝鮮人が暴動を起こす。火をつける」というデマにより、多くの朝鮮人が虐殺された。自らの衝撃的な体験をもとに書かれ、震災の翌年から連載が開始された記録文学の金字塔。巻末に石牟礼道子によるエッセイを収録。
解説 天児照月・西崎雅夫

○課題図書:『羊の怒る時』江間修(ちくま文庫
○日 時:9月24日(日)10:00-12:00
○場 所:別府市鉄輪ここちカフェむすびの
ファシリテーター:しみず
○参加費:¥1,300円(運営費、むすびのさん特製のメニュー代含む)
○定 員:12名程度(要事前申し込み、先着順)
○備 考:課題本を事前に読んで参加してください。
      9/21木までにお申込みください。