だがこの困難は、外部というよりもむしろわれわれの内部にあるのだ。第五六五信
ここでは少なくとも太陽だけはすばらしい。第五九三信
十月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
今回は芸術の秋、というのを意識してではありませんが、
『ゴッホの手紙』を読んでいきました。
読むのに息苦しさを感じつつも、その狂気のイメージとは別の理知的なゴッホの姿も
垣間見え、弟との強い絆、一心同体、世界に圧倒されたゴッホにみなさん魅せられて
いたように思えます。
また「手紙」ということで、手書きの文字の持つ力、誤配の可能性、タイムラグなど
手紙を昔のようにまた書いてみたいという方もいました。
ブラン・ド・ザング(亜鉛製白色)
コバルト(空色青)
ウルトルメール(紺青)
ヴェール・ヴェロネーズ(若草色)
ヴェール・エメロード(青竹色)
ミーヌ・オランジャ(橙色)
手紙の中にあわられる、いろんな絵の具の色の名前にときめく方も。
今回のむすびのさん特製メニューはなんとプロヴァンス料理!でした。
ブイヤベース(南仏の寄せ鍋)と滋養のあるスープのアイゴ・ブリード。
美味しくいただきました。
今回もご参加ありがとうございました。
ゴッホのイメージがだいぶ変わったのではないのかと思います。
ゴッホは27歳で画家になることを決意し、その至高の魂が絵によって
磨かれ導かれていったのは絵画そのものを見ることによっても確認できますし、
その遺された手紙によっても感じ取ることができます。
そして憧れの絵を多く模写していることもわかりますし、模写することの重要性を
手紙の中でよく説いています。
棟方志功が「わだばゴッホになる」と言った言葉を思い出しました。
「それからは、何を見てもゴッホの絵のように見えました。木も山も川も、みんなゴッホの絵のようにメラメラと燃え上がっていました」棟方志功
ではまた来月の鉄輪朝読書ノ会もお楽しみに。