対話と人と読書|別府フリースクールうかりゆハウス

別府市鉄輪でフリースクールを運営しています。また「こども哲学の時間」など

蹴火子

 

 

 

「多くの者が召されるが、選ばれる者は少ない」のではなく、「多くの者が召されて、しかも多くの者が選ばれる」ような、そうした空間ではなかったか。

 

『反写真論』倉石信乃

 

 

 



国東半島国見町 櫛来社蹴火子祭 2011.10.14

 

 

神にそぐう祭りは土日といった人間の都合にあわせるのではなく、

決まった日にちで執り行われる。

国東のケベス祭りもそんな貴重な祭りの一つだ。

10年前の写真が出てきた。

ケベスは火を蹴ると書かれるが、ほんとうに火を蹴散らす祭りだ。

この日は大雨が降り、火の神様と水の神様の競演のようだった。

終わった後はみな文字通り清々しく燃え尽きた。

 

 

 

2022.10.10-16

月曜日

スポーツの日。休み。

 

 

なぜか4時に起きて活動。

もて余すほどの時間がたくさんあり、やるべきことを進める。

やりたいこととやるべきこと、そのどちらも楽しい。

 

 

火曜日

絵本de考えるカフェを開催。

対話に向いている生徒とそうでない?生徒、

大人と違い、こちらのきめ細かい仕掛けが最初は必要かもしれない。

 

 

夜はオンラインで教育者の集い。

時間を早めたせいか2名だけ。

サシでずっと話をするのも貴重な体験だった。

 

 

水曜日

夜、オンラインで高校生に英語を教える。

彼と向き合って3ヶ月くらい経って、ようやく彼の躓きが見えてきた。

「わからない」ことがわからないの次の段階に行かなければ、

勉強などできないし、学校や塾に行っていることが勉強ではなく、

自分で自律的に計画を立ててやってこそ、勉強と呼びうるものになる。

まずはそこに立たなければ。話はそこからだ。

 

 

木曜日

こどもたちと走った。

オセロをした。

こども手でも全力で勝つ。

 

 

金曜日

Tさんの送別会をSさん宅で。

Sさんの家にお邪魔すると、深い安堵感がある。

作り込まれた、愛情の込められた細部に居心地の良さが宿る。

 

 

土曜日

冨士屋さんのウスギモクセイが今年2回目の開花。

2回目の方がいい香り、なんというか品があるというのか、

度量をわきまえた品を感じる。

 

 

 

日曜日

日曜美術館藤原新也特集。

門司の実家が破産してから移り住んだ鉄輪が出ていた。

彼の写真集『鉄輪』に収められた鉄輪のイメージは、

私の幼少期の猥雑で隠微な鉄輪のイメージと響き合う。

好きすぎてこの藤原新也『鉄輪』を5冊は持っていると思う。

 

 

Amazonで安く買った釣り道具でお試し釣り。

釣れなかったけど、なんか他のことを一切考えずに海と魚と釣り道具に向き合えて、

頭がすっきりした。釣りはすぐれてマインドフルネスだった。

気持ちよかった。

 

 

 

 

僕たちは薄い布だ 折り目のないただの布だ
影は染まらず通りすぎて行き 悲しみも濡れるだけですぐ乾くんだ

「years」山口一郎