ぼくがパレスチナで知っていた神も、やはりパレスチナから逃げ出していったのだということを、ぼくはもはや疑わなかった。
『悲しいオレンジの実る土地』ガッサーン・カナファーニー
俺はまた別の見方からいうと、俺達は商品的状態なんじゃあねえかって言いたいんですよ。俺たちにはまず見世物的な商品価値があるんですよ。
『彼岸へ』ガッサーン・カナファーニー
八月の別府鉄輪朝読書ノ会を開催しました。
八月は毎年戦争関連の文学を扱うことにしていて、今回はパレスチナを舞台にした小説を多く書キ、36歳の若さで爆殺されたガッサーン・カナファーニーの『ハイファの戻って/太陽の男たち』をとりあげて、みなさんと読んでいきました。
現実のパレスチナでの状況の中、なかなかいつものように楽しく語り合うという場ではなかったですが、それぞれの疑問や問い、難民について、歴史について、祖国について、土地の記憶、故郷の記憶について思うところを語っていただき、豊かな時間となりました。
むすびのさんの今回のメニューは作品にも出ました焼いた鰯とオレンジ、まぜこぜという意味のシャクシューカという卵の料理、ひっくり返すという意味のマクルーバというおもてなし料理にヨーグルト、キクイモのパレスチナ・スープでした!
たいへん美味しかったです。ありがとうございました。
(モンゴルから帰られたFさんのお土産をいただきました)
ご参加ありがとうございました。
今回の売り上げの一部をパレスチナで活動する国境なき医師団に寄附したいと思います。
次回は百回記念ということで、話題になって品薄のガルシア=マルケス『百年の孤独』をとりあげます。ヘビー級登場の巻。